給食費無償化の滑川町を視察 幼稚園、保育園から小中学校まですべて無料

共産党市議団は4月12日、滑川町を訪問して学校給食費の無償化事業について調査しました。当日は滑川町議長、副議長、文教厚生常任委員長、副委員長の4人の町議も同席して大歓迎され、担当課長から丁寧な説明を頂きました。

「子育て全国一に」町長の選挙公約でスタート

滑川町は国営公園「武蔵丘陵森林公園」があり人口約1万9千人の町。平成23年度から給食費無料と18歳までの医療費無料化を実施しています。いずれも町長の選挙公約で、「滑川町の子育てを全国一に」という強い決意でスタートしたそうです。

内容は、滑川町に住所を有する園児、児童生徒全員が対象。町立の幼稚園、小中学校に通う子どもの場合、保護者が給食費の免除申請をしてそれに基づき給食費を免除無償化するという形を取っています。私立や町外に通う子どもの場合は、保護者が補助金の交付申請をする形です。小学校は一人当り毎月4100円、中学校は毎月4800円です。

「平等・公平」にすべての子どもを無料化(私立も)

私たちは小中学校の学校給食費無償化に注目していましたが、保育園、幼稚園を含め、私立に通う生徒を含め全ての町の子どもを対象にしていると知り感激しました。町長は日頃から「行政は常に『平等・公平』でなければならない」と言われているそうです。

必要な経費は、平成29年度では約9578万円で一般会計予算約58億円の1・6%を占めています。

給食費の無料化は「町民に喜ばれ高い評価を受けている」「若い世代の人口流入による人口増加や出生率向上の要因の一つで、町の活性化に大きく貢献している」と説明されました。

子育て世代が増加 出生率は埼玉県内第一位

全国各地で少子高齢化、人口減少の中で「給食費無償化は本来国策でやるべきだが『先見の明』があったと自負している」と担当課長が語ったのが印象的でした。

平成13年12月、1万2976人だった町の人口は平成27年12月には1万8211人と5000人以上増加。平均年齢は県下5位と若い町。合計特殊出生率は1・29から1・82と大きく向上し、15年間で県内順位1位を9回も獲得。子どもを産み育てやすい町を立証しています。

新座市でも学校給食費の無償化をめざし、当面千円助成を提案してきましたが、改めて無償化の大切さを学び直し今後の提案に生かしていきます。

(笠原進市議・記)

滑川町の議場にて=4.12
滑川町の議場にて=4.12

(にいざ民報 2018年4月22日 No.1762)