NHK「日曜討論」 小池書記局長が主張『本来、自粛と補償はセットであるべき』『五輪・パラ延期「やむを得ない」』

日本共産党の小池晃書記局長は29日のNHK「日曜討論」で、新型コロナウィルスの感染拡大を受けた追加経済対策などについて各党幹事長(代行)らと討論しました。小池氏は「(政府が)自粛を要請したら損失補填(ほてん)を行うとの原則を明言すべきだ」と主張しました。

小池氏は「本来、自粛と補償はセットであるべきだ」と述べ、このことを予算委で安倍晋三首相に求めてきたことに言及。首相は28日の会見でやっと「給付」を言い出したものの、「問題はその規模と内容だ」とし、首相が依然として損失補償を否定していることを批判し、「自粛とそれによって生じる損失を補填することは、単なる経済対策としてではなく、感染を防止するうえで欠かせない」と訴えました。立憲民主党の福山哲郎幹事長、国民民主党の大塚耕平代表代行も、損失補填・直接支援を訴えました。

今後の経済対策について小池氏は「緊急対策と中長期的・収束後の対応を分けて考えるべきだ」と強調。緊急対応として、収入を絶たれた事業者・個人に対する直接支援や、すぐに暮らしを支える現金給付、フリーランスを含めた労働者の賃金の補償、無担保無利子融資の拡大、税・社会保険料の減免、家賃や水光熱費など固定費の直接補助、イベント中止に伴う損失補償、必要経費の補填などを挙げました。

さらに、今日の経済危機の背景に消費税10%増税があったとし、新型コロナ感染の収束後の経済回復の対策として、消費税の5%減税を強調。「今から決めて収束のころに減税すれば、家計消費回復に一番効果的だ」と語りました。

また、今夏予定していた東京五輪・パラリンピックが1年程度延期されたことについて「トレーニングしてきたアスリートたちの心中を察するに余りあるが、今の感染状況からすればやむを得ない」と述べました。同時に、新型コロナウィルスの収束が見通せない中、来年7月実施と報道されていることに疑問を呈し、「政府はきちんとした根拠を示すべきだ」と語りました。

(にいざ民報 2020年4月5日 No.1851)