障がい者の交通費助成制度 県内でも低い水準に削減すべきではない

石島よう子市議

新座市は、障がい者の社会参加促進ための助成として、タクシーの利用料金の一部(1回の利用につき初乗り運賃5百円分を年間30枚交付)、自動車のガソリン購入費年間1万5千円、または鉄道・バスICカード年間1万5千円分の3つから1つを、利用者の選択によって助成しています。ところが、来年度から年間1万2千円(タクシー券は24枚)に削減しようとしています。

石島議員は、充実が必要と、一般質問で求めました。

「タクシーの初乗り運賃は今年2月、740円から5百円に改定され、埼玉県内の39自治体は運賃改定に合わせて交付枚数を増やしています。近隣の富士見市では、2万5千円、ふじみ野市や三芳町、川越市、入間市などは2万4千円、他にも22自治体が1万7千円〜1万9千円の助成です。ところが、新座市は増やさなかったため、助成額は実質7千円減って1万5千円です。さらに1万2千円に削減すれば、タクシーは1月に1往復分、ガソリン代やバスカードは1月千円と、助成額は県内でも下の方になります。削減ではなく、充実が必要です」

市長は「市の単独事業であるため減額の方針を決定した。社会参加の拡大と福祉の増進のため月2枚は利用できるよう、またガソリン代とICカードも同額とした。ご理解を賜りたい」と答弁しました。

石島議員は「県内の他市より助成額は少ないという認識はあるか」と再質問。

担当部長は「金額だけ見ると低いレベルになろうかと思います。一方、対象は精神障がいの2級を対象外としているところが26市、知的障がいのBを対象外としているところが24市あり、新座市は対象を広げて支援させていただいている。総合的に見れば、標準的なサービスが提供できていると考えている」と削減を当然視する答弁にとどまりました。

(にいざ民報 2021年1月10日 No.1885)