熊本県熊本市、荒尾市を行政視察 建設常任委員会

建設常任委員会は、5月10日、11日と熊本県熊本市と同県荒尾市を行政視察しました。日本共産党からは石島陽子市議、小野大輔市議が出席しました。

熊本市では、道路空洞調査、道路・橋梁の震災復旧状況を視察。荒尾市では、水道事業等包括委託についてを視察しました。

熊本市では、熊本城が市役所の向かいにあり、現在も復旧工事が行われている状況でした。復旧には、20年間総額300億円かかると想定されています。「県民の魂でもある熊本城もなるべくきれいな姿に戻して、県全体を元気にしていきたい」と熊本市議会議長が視察の始め語ってくれました。

道路の復旧状況については、都市建設局土木部の道路整備課長がお話してくれました。2016年の熊本地震では震度7の立て揺れが2回、震度6弱以上の地震が7回発生しました。気象庁の観測史上初めての出来事だったそうです。余震の発生件数は4000回を超えたとのことです。この震災で通行止めになった箇所は市全体で、約200箇所、うち幹線道路は44箇所でした。

道路の被害額は、44億百万円で7416箇所を補修・点検を行ったとのことでした。国や県の補助があったのはそのうち12億4千万円で39箇所です。それとは別に橋梁の被害額は26億9千百万円で657箇所でした。そのうち国や県の補助は3億8千3百万円でした。

熊本地震の影響による路面下空洞調査を実施。調査は、市内の幹線市道を459km、175kmの2回調査をしました。調査方法は車載型地中レーダ探索車が調査し、空洞がある可能性がある場所をスコーブ調査するものです。248箇所の空洞が見つかり、道路補修を行いました。

荒尾市では、地場企業が出資、協力企業となっている「あらおウォーターサービス(株)」と業務委託契約を結んでいます。契約額は31億7520万円で5年の契約です。経営権、行政権は残しながら、経営・計画支援、管理支援、営業、設計建設、維持管理、危機管理対応を民間委託の範囲としています。

事業選定基準とした評価点は「技術点」対「価格点」を8対2として、技術が企業内で継承されるように配慮されています。

(記・小野だいすけ市議)

復旧作業中の熊本城本丸付近
復旧作業中の熊本城本丸付近

車載型地中レーダ探索車「スケルカー」

(にいざ民報 2018年5月20日 No.1765)