新座市緊急経済対策第4弾 市民への支援が不十分 さらに充実を

第2回新座市議会臨時会が7月31日に開かれました。新座市緊急経済対策第4弾が示され、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を主な財源に、約4億円の補正予算が計上されました。

主なものは、(1)市職員のテレワークやWeb会議の環境整備に約1億円。(2)来年2月末までに、児童・生徒に1人1台のコンピユーターを前倒しで整備。準要保護世帯の児童・生徒にインターネット学習環境の整備費補助(上限1万円)など、教育環境整備に約1億6千万円。(3)コロナ禍で事業継続に尽力している医療従事者・福祉事業従事者等へ、地域応援ぷらすクーポン券を配布。1374万円※。(4)キャッシュレス決済を導入する事業者に支援金(5万円×100店舗)。商工会が実施する給付金及び助成金申請の個別相談会に280万円。(5)公共施設への感染防止対策です。

日本共産党は不十分な点は指摘しつつ予算に賛成し、石島陽子議員が代表して次のような討論をしました。

市民への支援が不十分

予算総額約4億円の中で大きなものは、職員のテレワークやWev会議等の環境整備費約1億円と、児童・生徒1人に1台のコンピユーター整備や、ネット学習環境整備費補助金の約1億6000万円です。合わせて、キャッスレス決済やスマホ・パソコンでの納税を可能にする環境整備など、国が以前から進めている事業を、新型コロナ感染防止対応ということで進める予算となっています。新しい生活様式に対応した、今後を見据えたまちづくりも否定しませんが、新型コロナ感染症拡大で仕事や収入が減っている市民、先行き不安になっている市民を支援する点で、これまでの緊急経済対策に比べて不十分です。

市独自の中小企業等への10万円支援金制度のチラシを持って地域を訪問すると、「思った以上に仕事が減っている」と話す方など、多くの方に喜ばれています。「冬のボーナスはあてにできない」と話すサラリーマンもいらっしゃいます。様々な生活に目配りした支援がさらに必要です。

医療機関への支援 子育て支援の充実を

共産党市議団は、市民の命や健康を守るための対策と緊急経済支援の要望書を何度も提出してきました。補正予算に盛り込まれなかった不十分な点を何点か指摘します。

(1)新型コロナウイルス感染拡大を防ぐためのPCR検査センターを増やすため、朝霞4市で協力して医療機関への支援を行うべきですが予算化していません。若い子育て世帯には、共働きをしないとやっていけない人がたくさんいます。景気の影響を受ける現役世代であり、コロナ禍で子育てにも困難を抱えています。子育て応援都市にふさわしく、子育て支援策を充実すべきです。

(2)期間限定でも給食費を無料化すべきです。

(3)児童扶養手当を受給しているひとり親世帯と同様の経済状況にある就学援助準要保護世帯にも支援金の第2次分を支給すべきです。

(4)妊婦の感染予防に、タクシー等利用のためのマタニテイパスを交付すべきです。

(5)放課後児童保育室のネット環境も整備すべきです。

(6)新座市は建設業の方が多い地域。地域経済の活性化のため、住宅リフォーム助成制度を復活すべきです。

暮らし守る予算充実を

コロナ禍で尽力している医療・福祉・保育等従事者へ、感謝の意を表すクーポン券の配布、国・県・市が実施する給付金や助成金等の申請相談会への支援事業など、共産党が提案したことも予算に盛り込まれたこと等は評価します。今後、緊急経済対策の名にふさわしく、市民のくらしを守る予算を充実させることを要望して賛成します。


臨時議会には、今年8月から来年3月まで、(1)市長の給与を20%、副市長及び教育長の給与を10%減額する条例、(2)議員の政務活動費1人月額2万円を1万円に減額する条例も提案され、全会一致で可決しました。


※クーポン券は、1人5千円分を配布します。障がい者施設103事業所・700人分。介護施設153事業所・2700人分。保育施設55園・934人分。放課後児童保育室17室・163人分。幼稚園1園あたり10万円。医療施設は、新座志木中央病院へ百万円分。入院病床100床の病院は50万円分。診療所は5万円分です。日本共産党は市独自の支援金を提案しましたが、クーポン券の形で予算化されました。

(にいざ民報 2020年8月9日・8月16日合併号 No.1866)