雨水対策費・道路維持補修費など激減

新座市議会建設常任委員会で、令和3年度公共下水道事業会計予算が審議されました。令和3年度の雨水管渠整備費は約2億7746万円で、令和2年度の約9億3149万円に比べ70%も減らされました。昨年10月1日の財政非常事態宣言の下、「住民の命に係わる工事以外は実施しない」という方針で、予定していた多くの工事を先送りしたことが明らかになりました。

近年、異常気象の影響で今までにないような集中豪雨が多くなり、市内各地で溢水が多く床上浸水・床下浸水の被害が発生しています。建設常任委員会では各党が一致して対策の強化を毎年求め続けてきました。雨水管渠整備費が毎年増加されてきたのに、令和3年度は激減しました。

笠原議員は「雨水対策工事は急いで実施しなければならない工事だ。先送りされた工事の中には栄1丁目、道場1丁目、東3丁目の3本の雨水枝線工事がある。3本合わせた工事費は約8千万円だが95%は企業債(借金)なので、令和3年度の一般財源は410万円で済む。出せない金額ではない。令和2年度の税収は『財政非常事態宣言ではコロナで14憶円以上減る』と予測していたが、実際は2億円以上増収となっている。市は出入りで16憶円も間違えた。財政は大変ではないのに財政非常事態宣言にとらわれ間違った方針を続けている。私たちは昨年まで公共下水道事業予算に賛成だったが、雨水管渠費を大幅に減らし必要な工事を先送りする予算には賛成できない。緊急に必要な工事を実施するよう求める」と反対討論しました。

令和3年度に必要な工事を実施しないのは雨水対策だけではありません。道路維持補修工事等も大幅に削減されています。下表のように、道路拡幅用地取得・道路新設改良費も削減され、道路関係予算はズタズタにされています。道路はライフラインです。必要な工事は毎年実施すべきです。「大型車が通るたびに家が揺れてゆっくり寝られない。一日も早い工事を願っている」等の苦情も寄せられています。市内の建設土木会社は公共工事が激減して、従業員を抱え経営がゆきずまっています。地域経済を守っていく上でも市の道路工事は大切です。

道路関係予算の比較

(にいざ民報 2021年3月14日 No.1894)