マイナンバーカード、ICT教育には多くの予算を計上しながら 林間学校の補助、町内会への補助金などを中止・削減
市議会文教生活常任委員会が3月4日、5日、8日と開かれました。
マイナンバーカードについては、国の要請を受けて、市は積極的に取得してほしいとのことでしたが、これには問題点があります。コンピニで住民票が取れるなど便利だと言われていますが、個人情報保護が不十分なため、個人情報が洩れるのではないかという不安があります。特に高齢者にとっては大したメリットがないのに、国が個人のデータの管理を進め、マイナンバー制度で社会保障支出をさらに抑制しようという狙いもあります。ICT教育(タフレットを一人一台使用する)については、良いことだとは思いますが、それですべてが解決するような理想的なものという訳ではありません。長時間の使用で子どもたちの脳が疲れてしまう、目も疲れてしまう、など不安材料もあります。健康面への影響については慎重な検証が必要です。
スズメバチ駆除も補助が休止に
スズメバチの巣の駆除予算ですが、昨年は427・3万円でしたが、今年度は101・2万円です。公共施設にできたスズメバチの巣を駆除する予算のみで、各家庭のスズメバチとその他のハチの巣の駆除については、補助しません。駆除には、約2万円の費用がかかり、個人負担となってしまいます。
その他、今回中止または削減された内容の主なものは、下記の通りです。
- 学校ふるさと支援243.8万円→111万円(学校農園・学校教育林・学校緑化支援を統合して、縮小する)
- 小中学校の図書費 小学校(1000万円→690万円)中学校(430万円→300万円)
- にいざっ子ぱわーあっぷクラブ(47万円減額し、期間を9か月にする)
- 市民総合体育大会 529.4万円→264万円 補助金を減額する
- 小中学校の林間学校の補助をしない。(小学生2000円、中学生4500円をカット)
- 町内会の補助金、集団資源回収補助金、ホタル飼育助成金を削減
スクールサポートスタッフは今年度も各学校に1名配置
昨年度コロナ禍で先生方の負担軽減のために配置されたスクールサポートスタッフが今年度も配置されることになりました。消毒やプリント等の印刷などをお手伝いしてくださる方です。
他にも評価できる点としては、小中学校の不登校児童生徒が増えていることに対して、学校カウンセラーを増やすなど、一人一人に合ったきめ細やかな指導をしていただいている点です。学校行事が中止になったことで子どもたちが寂しい思いをした面もありますが、学校独自で創意工夫した行事を取り組み、つくり出していったことについては評価をします。
しかし、市民生活部と教育委員会の部分でも、たくさんの事業が廃止・削減されました。財政非常事態宣言だからという理由で安易に減らしてよいという内容ではありません。
文教生活委で当初予算に共産・市民と語る会が反対
多くの市民の皆さんが不利益をこうむっています。市民の皆さんの声を聴くことこそ大切と考えます。予算案については、日本共産党と市民と語る会の委員は反対をしましたが、公明党、政和会、由臨会の賛成多数で可決されました。
(記・嶋田好枝市議)
(にいざ民報 2021年3月21日 No.1895)