共産党・語る会・公明党・由臨会の賛成多数で可決(建設常任委員会) 陳情「新座市総合運動競技場の改修と公認申請を」

新座市総合運動公園陸上競技場は、1996年(平成8年)9月竣工以降、日本陸上競技連盟第3種公認競技場として公認を継続し(有効期間5カ年を4回更新)、公認競技場としての機能を果たしてきました。平成10年に写真判定機を導入し、新座市陸上競技協会が中心となって公認競技会を開催し、県内外から多数が参加し、充実した競技会を行ってきました。

財政非常事態宣言で改修費用が出せない!?

しかし、開設から25年を経過した陸上競技場は老朽化が進み、走路の摩耗と競技用具等が耐用年数を超え、このままでは公認競技場として公認されない状態になりました。市陸上競技協会などの関係者は、必要な改修を実施して引き続き公認競技場として利用できるよう新座市に要望していましたが、新座市は財政非常事態宣言下では、必要な改修費用が出せないとし、2021年(令和3年)8月31日の有効期間を以って日本陸上競技連盟に廃止届を提出したため、公認競技会は、実施できなくなりました。

そこで新座市陸上競技協会(代表者渡辺繁生氏)は2021年9月15日に新座市議会に陳情を提出しました。内容は①計画的に改修に向けて財政基盤を構築すること②全面改修後は新規で第3種公認申請を行う事、とするものです。

改修費(一般財源)は5190万円

建設常任委員会では、2回の委員会で審議し、現地視察も行いました。12月6日の審議では市の担当課長が、日本陸上競技連盟の3種公認を得られるための改修等の費用について説明しました。「改修工事費は約2億9200万円、備品購入費が2100万円で合計約3億1300万円です。起債は工事費のみですが75%です。スポーツ振興くじの助成金を得られた場合、競技場改修は助成金が3分の2、上限1億円です。芝の改修費は助成金が4分の3、上限3000万円です。備品購入については5分の4、上限600万円です。

競技場改修及び芝改修は、同一年度には助成を受けられません。そこで、3年間かけて助成金もいただいたと試算すれば、助成金は1億3960万円、起債は1億2150万円、一般財源は5190万円です」と説明がありました。

改修の財源は十分ある

笠原進市議は、「財政調整基金は40億円以上あります。今年度の税収も順調で、年度末にはさらにお金が余ると思います。3年間で5190万円のお金が出せない状況ではありません。早急に陸上競技場の改修を実施すべきです」と陳情に賛成しました。市民と語る会、公明党、由臨会が賛成し陳情は採択されました。

政和会の池田議員は「学校の老朽化対策などに金がかかるので優先順位を決めるべき。これは趣旨採択とすべき」と賛成しませんでした。12月17日の本会議で陳情の採決がされます。

(にいざ民報 2021年12月19日 No.1928)