豪雨対策を早く 雨水管理総合計画を進めよ

笠原すすむ市議
笠原すすむ市議

地球温暖化の影響で、近年、降雨の局地化・激甚化か進み、新座市内でも浸水被害が頻発しています。床上浸水、床下浸水、道路冠水などの被害が、東北・大和田・石神・野寺など各地で発生しています。集中豪雨で黒目川や柳瀬川の水位が上昇し、雨水管から排水できず、道路冠水等が発生します。また、雨水を急激に下流域に流すと志木市や朝霞市で水害が発生するので雨水の流出制限が必要です。こうしたことを解決するために、新座市は、令和3年に雨水管理総合計画を作成して、重点対策地区を指定し、貯留管などを整備する対策を決めました。

6月10日の一般質問で笠原進市議は、雨水管理総合計画を取り上げました。

「とても良い計画だが『絵に描いた餅』にしないために実施計画が必要と考えるがどうか。浸水対策優先地区を指定しているが、それぞれいつ工事するのか」との質問に、インフラ整備部長が次のように答えました。

「柳瀬川右岸第2排水区の野火止中央幹線工事は、志木街道の(サンケン通り入口から東北通りの交差点まで320m)地下に内径1・8mの貯留管を建設する工事で令和4年度に工事を実施する。事業費は4億円。(地図1参照)

志木排水区の工事は、志木街道の(東北通りの交差点から北野入口通りまでの650m)地下に内径1・2mの貯留管を建設する。事業費は5・5億円。令和4年に向けて基本設計、5年〜7年に実施設計、工事は3工区に分け6年〜8年に実施する。(地図1参照)

黒目川左岸第9排水区の石神4丁目区雨水枝線工事は、最初は石神第1児童公園地下に貯留施設を建設することを計画したが、民有地であることから、道路の地下に、内径1・35mの貯留管を延長280m建設することに変更した。事業費は2・8億円。令和7年に基本設計、8年〜10年に実施設計、工事は3工区に分け9年〜11年の3か年で実施する。

黒目川右岸7-1排水区の中沢第1枝線工事(野寺2・3丁目と片山1・2丁目)は事業費7・9億円。8年、9年に既存施設を調査・測量、10年に基本設計、11〜13年実施設計、内径1・35mのバイパス管延長870mを3工区に分け、12年〜14年に工事を実施する。(地図2参照)

笠原進市議は、「重点対策地区の4地区の工事で令和14年度までかかるのでは遅いのではないか。もっと早くできないのか」と質問しました。

インフラ整備部長は、「今年度に予算化した柳瀬川右岸第2排水区の工事を除く3区域の工事は合わせて事業費が16億円の工事です。これらの雨水管理総合計画の事業だけでなく、通常の雨水・汚水の工事、緊急の溢水(いっすい)対策工事などもあります。現在の体制で、精一杯努力した実施計画です」と答弁しました。

地図1 柳瀬川右岸第2排水区・志木排水区 対策イメージ

地図2 黒目川右岸7-1排水区 対策イメージ

(にいざ民報 2022年6月19日 No.1950)