市税などの収入は、令和元年度より2・3年度が多い 収入増なのに財政非常事態宣言を発出
9月5日の市議会本会議での決算審査の中で、笠原進市議が要求して提出された「市税と地方交付税などの月別収入一覧」が表1です(提出された資料をわかりやすくまとめています)。令和元年度、2年度、3年度の3ケ年のもので、令和元年度はコロナ禍の影響は全くありません。
重要な資料が公表される
表2を見てください。表2は月別収入を4ケ月ごとにまとめたものですが、収入(市税と地方交付税などの合計)は、令和元年度が約300億3630万円、2年度は311億6490万円、3年度は329億3645万円です。元年度よりも、2年度、3年度の収入は多くなっています。
「コロナにより市税等が大きく減る見込み」として、令和2年度10月1日に財政非常事態宣言が発出されましたが、その時の財政状況はどうだったのでしょうか。令和2年度の4月〜7月の収入は約112億1889万円で、元年度の約110億7624万円より多くなっています。令和2年度の8月〜11月の収入は約85億6047万円で、元年度の83億2851万円より多くなっています。
笠原進市議は、「この資料を見ると市税等の収入は堅調で、財政非常事態という状況はどこにもない。これらの数字は財政部長しか知らなかったことか。市長・副市長には知らされていたのか。財政部長以外の他の部長たちに知らされていたのか」と質問。
市長は、「私と副市長は知っていた。教育長は・・・」と教育長を見ながら答弁すると、教育長は首を横に振りました。市長は後を続けられなくなり、「部長たちが参加する会議で財政状況を詳しく報告している」と一般的な答弁にすりかえ、財政非常事態宣言を発出した時点からずっと収入は堅調だったことを示す資料については一切語らなくなりました。
市長の責任は重大だ
笠原進市議は、「各月の収入一覧の資料を見ると、財政非常事態宣言を発出した時の財政予測は間違っていたことがはっきりする。令和3年3月の議会でも間違いを認めず、9月の議会でも収入が増えているのに財政非常事態言言を継続し、福祉や市民サービスの多くを削減した4年度の予算を作成した。市長の責任は重大だ」と発言しました。
(にいざ民報 2022年9月18日 No.1961)