要支援及び要介護認定者にタクシー券を交付する制度を実施せよ

石島よう子市議
石島よう子市議

高齢者の外出支援は重要です。特に移動が困難な、介護保険の要支援認定者や要介護認定者の支援のため、姫路市や安城市などは市と契約しているタクシー会社を利用した場合にタクシー券を交付しています。石島市議は、新座市でも同様の制度を実施するよう一般質問で提案しました。

:新座市は第8期高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定のためにアンケート調査を行いました。その中の在宅介護実態調査では、介護度別に「介護者が不安を感じる介護は何か」を質問しています。要支援1と2の方を介護している方が1番負担を感じているのは「外出の付き添い、送迎等」です。要介護1と2の方を介護している方で1番多いのは「認知症への対応」79件、2番目が「外出の付き添い、送迎等」で70件です。要介護3以上では「外出の付き添い、送迎等」は17件に減りますが、要介護3以上の方が利用できる高齢者移送サービス補助制度が影響していると思われます。調査結果を活かしてタクシー券を交付する制度を実施するべきです。

答(市長):愛知県安城市を参考に試算したところ、1億3300万円かかります。質問の趣旨は十分に理解できますが、高齢化が進み高齢者福祉に関する予算の増加が予測されるため、現時点で実施する考えはありません。特に移動が困難な方は高齢者移送サービスや、障がい者福祉タクシー利用券を活用していただきたい。

:来年度から75歳以上の方は「にいバス」の利用を無料にしますが、要支援や要介護の方はバス停まで歩くのが大変です。また新座市の調査では、要支援2の方の移動手段の半数は人の車に乗せてもらう・タクシーに乗るという回答です。せめて要支援2以上の方からの制度として考えることはできないのか。

答(いきいき健康部長):とても良い制度だとは思いますが、これからも様々高齢者福祉関連事業を行っていかなければならないので、すぐに検討に取りかかるという状況ではありません。

:これから高齢者関連の事業を色々やっていくということですが、新座市は今まであった制度を削っているのです。これから新たに考えていることがあるのか。調査結果を活かさなければ市民要望に応えた良い施策は検討できない。「自力では外出困難」という回答をどのように受け止めているのか。

答(市長):受益と負担の在り方は常に考えていかなければならない。要望は受け止めますが、直ちにそれを施策として展開することが良いかどうか判断しなければならないと思っています。

石島市議は「実態をくみ取り、最近新座市が高齢者に冷たいまちと言われているのを変えてほしい」と強調しました。

(にいざ民報 2022年10月30日 No.1966)