「場当たり」国民見透かす 元側近も首相を批判
自民党岸田派で事務総長代行を務めるなど、就任前を支えた三ツ矢憲生元衆議院議員は5日までに時事通信のインタビューに応じ、岸田政権について「表面的、場当たり主義だと国民に見透かされている。小手先のパフォーマンスを続ければ日本が行き詰るだろう」と苦言を呈しました。
政権発足から2年を振り返った三ツ矢氏は、首相が掲げてきた「新しい資本主義」について「派内でも実態が不明だった」「結局わからないまま言葉だけ先行し、金融所得課税など当初掲げていた公約もいつの間にか消えた」と指摘。「一方で、敵基地攻撃能力の保有や防衛費倍増など日本の従来の歩みの転換を閣議決定だけで決めるような荒っぽいこともしている」と話しました。
首相が掲げる「異次元の少子化対策」は「中身を見れば『異次元』でも何でもない」と指摘。子どもが減る根本原因を探らないといけないとして、「非正規社員の若者が待遇面などで不安定な立場に置かれる現状を変えるため、労働法制の見直しに踏み出すべきだ」と語りました。
所得税減税については「支持率のためだろう。衆院選対策も考えているのだろうが見え見えだ。経済対策として税制を考えるなら、企業の内部留保や個人金融資産の活用を真剣に考えるべきだ」と主張しました。
【しんぶん赤旗 11月6日より】
(にいざ民報 2023年11月12日 No.2012)