文教生活常任委員会視察 中学校部活動の地域移行について 町内会加入率アップに向けた取組と地域コミュニティ活性化推進計画

新座市議会文教生活常任委員会は、11月6日、7日の日程で行政視察を行いました。

新潟県糸魚川市 中学校部活動の地域移行について

文科省は学校の働き方改革を踏まえた部活動改革を進める方針を出しています。新潟県は国の委託事業を受け、全県で取組を進めています。

糸魚川市には4中学校がありますが、少子化で生徒がやりたい部活動が無くなってしまうことが心配されています。有識者や学校長、中学校のPTA代表、スポーツ・文化団体の代表者で検討委員会を開催し、協議・検討をしています。学校教育の一環としての部活動から、学校と連携して行う地域クラブ活動への移行についての方針を策定し、令和7年度末に土曜・日曜の部活動を地域クラブヘ移行することを目指しています。活動費用として現在、市から指導者に時給400円の補助を出し、保護者は地域クラブの会費を負担しています。保護者からは活動場所への移動手段や、中体連の大会参加はどうなるのかなどの声が出ているそうです。受け皿となる団体の有無や、土日に参加するまでの意欲がない生徒と意欲的に活動したい生徒の指導を一緒に行う難しさ、教員とスポーツ指導者の指導方針のすリ合わせなど、様々な課題があることがわかり参考になりました。

石川県金沢市 町内会加入率アップと、地域コミュニティ活性化

金沢市は地域で協力して雪かきを行う必要があるため地域の結びつきが強く、町会の加入率が高い街です。しかし、高齢になっても働く人、単身世帯、働く女性の増加などの社会情勢の変化で、役員の担い手不足が深刻化し、活動の負担軽減や若い世代の参加が望まれています。そのため地域コミュニティ活性化推進計画を策定して取組んでいます。

特徴的なのは、①コミュニティの再生、連帯意識の醸成や住民によるまちづくりの活性化のため、由緒ある町名の復活。②若い世代が入りやすいということで、市内企業が開発した電子回覧板アプリの導入など、デジタル化を推進。③町会加入率の向上の啓発事業や、祭りなどのイベント開催に対して各30万円〜75万円の補助。④町会行事に市内の大学のサークル・団体を派遣して活性化を図るなどの事業です。町内会活動が地域に根付いていること、市の取組に感心しました。

文教生活常任員会視察

【記・石島陽子】

(にいざ民報 2024年11月17日 No.2055)