自衛隊観閲式の低空飛行はやめよ 学校が緊急不時着地点の図示される
日本共産党の塩川鉄也衆院議員は12月25日、防衛省に対して、昨年11月9日(土)に陸上自衛隊朝霞訓練場(朝霞市・新座市)で行われた自衛隊観閲式及び訓練、11月3日(日)に行われた入間航空祭及び訓練の低空飛行等に関わるヒアリングを行いました。近隣自治体の市議も参加し、新座市から石島・黒田両議員が参加しました。
塩川衆院議員が要求した次の4点の資料が提出されました。①自衛隊が国交省に提出した、観閲式での飛行及び訓練のための最低安全高度以下の高度で飛行するための許可申請。②利用可能な不時着地点や飛行経路、家屋の密集の程度を示す航空地図。③地元自治体への説明資料。④令和3〜5年度の航空自衛隊所属機の部品落下事案。
人口密集地域の最低安全高度は、高い建物から300m以上、平面から300m以上なので、低空飛行ではそれより低い上空を飛行します。資料②によると観閲式及び訓練での低空飛行は、武蔵浦和駅付近で開始し、戸田市、朝霞市、新座市、練馬区上空に及びます。
学校が緊急不時着地点
回転翼機(陸自オスプレイを含むヘリ)が緊急時に不時着利用が可能な地点として、新座市内では新座高校、第三中、第五中、第四小、池田小、片山小、空き地などに印が付いています。
「この不時着地点は管理者に許可をとっているか」という塩川衆院議員の質問に対して防衛省職員は、「求められていないので許可は取っていない。自治体には不時着地点を明確には伝えていない。そこで何が行われているかは調べていない」と答えました。観閲式当日は、第三中学校の体育祭予行練習日、朝霞市の第八小学校の授業参観と引き取り訓練に重なっていました。
資料④では3年間に160件以上もの部品落下事案が載っています。人口密集地で低空飛行が行われ、緊急時には学校が不時着地点となる可能性がある観閲式及び訓練が行われるのは、危険と隣り合わせです。
塩川衆院議員は「危険な低空飛行は止めるよう」防衛省に要望し、ヒアリング後「各自治体からも基地対策協議会を通じて要望してほしい」と述べました。
衆議院議員 塩川鉄也
(にいざ民報 2025年1月19日 No.2062)