「中学校修学旅行で大阪・関西万博に参加することに関する要望書」に回答がありました

新座市の全ての中学校は、修学旅行で大阪・関西万博に参加する行程になっています。4月28日、共産党市議団が教育委員会に提出した要望書に対する回答がありましたので、概要をお知らせします。

【要望1】大阪・関西万博会場の安全対策等について調査してください。

【回答】大阪・関西万博会場の安全対策等は、主催である公益社団法人2025年日本国際博覧会協会が実施しておりますので、市が独自で調査を実施する考えはありません。公式サイトの情報を基に、要望書における懸念点について確認を行いました。

⑴ メタンガス等に関する安全対策について

メタンガス等が検知されたグリーンワールド工区のハード対策として、トイレの便器や配管周囲にガス侵入を防ぐシール等の設置、地下ピットや天井内に侵入したガスを強制排気する機械換気設備、ガスの滞留状況を計測するガス検知器を設置しています。併せて、滞留するガス排出のため、雨水排水や電気設備等のマンホール等の蓋の有孔化を行っています。

パビリオンワールド工区は、低濃度ガスが検知された地下鉄工事上部エリア及びグリーンワールド工区近接エリアで、ガス濃度測定を重点的に実施し、その結果を踏まえ、通気孔の設置や蓋の開放を実施するとのことです。

また、グリーンワールド工区及びパビリオンワールド工区のソフト対策としては、ガス濃度測定を継続的に実施し、ガスが検知された箇所では換気を実施、公式サイトでガス安全確認状況の公表を行うとしています 。

その他の建物も上記の対策を基本とし、濃度測定結果に応じて、換気設備能力や検知器の設置場所・数量等の対策を実施していくとのことです。

⑵自然災害に対する防災対策等について

万博会場は、南海トラフ巨大地震の津波想定より5m以上のかさ上げがされ、会場内の建物や夢洲へ繋がる橋及びトンネルは耐震構造となっており、倒壊の可能性は低いと考えています。帰宅困難等の状況が発生した場合は、大阪府・大阪市との連絡体制により、帰宅に必要な情報提供を行い、必要に応じてヘリ・船舶の代替輸送を要請し、傷病者・要配慮者等の輸送を行うとしています。会場内外には一時滞在が可能な施設を確保し、3日分相当の水・食料及び避難所と同程度の物資を備蓄しているとのことです。

⑶ 熱中症対策について

会場内には空調や日除けのテント・パラソル、給水機などを設置しています。
会場内の診療所では、医師・看護師・救護隊が常駐し、緊急性が高い場合は救急車で、速やかに会場外の医療機関へ搬送されます。

⑷ 駐車場のトイレについて

会場までの距離やトイレ休憩等については、学校が選定した旅行業者と協議を行い、子どもたちに無理のない行程を設定します。

【要望2】子どもの命を最優先にして必要がある場合は、参加の中止を含め日程の変更を検討してください。

【回答】公式サイト及び報道等による情報収集を引き続き進め、再度メタンガス等による事故や安全が確認できない状況が生じた際には行程の変更を含め検討します。各学校には、選定した旅行業者と行程等について確認しながら準備を進めるとともに、万博の見学を不安に思う生徒や保護者から相談があった際には個別に対応するよう指導します。

(にいざ民報 2025年5月11日 No.2075)