安心安全な食料を学校給食に
8月29日、埼玉教育会館で学習会「安心安全な食料を学校給食に」(主催:安全な地元農産物の活用と学校給食の無償化をめざす埼玉連絡会)が行われました。
八田純人さん(農民連食品分析センター)「検査から見えてくる農薬と学校給食」
1995年のWHO(世界貿易機関)加盟により、外国産農産物の輸入自由化で安い輸入食品が大量に入ってくる時代が始まり日本の「食」は様変わりしました。177カ国中、日本の穀物自給率は28%、お金があっても食料を買えない時代に入っています。八田さんは「漫然と食べ物を口に運ぶだけ、受け取るだけになっていないか、食に目を向けているか」と参加者に問いかけました。日本の農薬使用量世界5位となっており、特にネオニコチノイドは人の神経発達に影響します。小学生50人に尿検査をしたところ全員からネオニコチノイドが検出されました。「食は命の源、食を値切る社会は命を値切る社会と同じ」と強調しました。

講演する八田純人氏
今村英里さん(所沢市内小学校栄養教諭)は、「所沢市内小学校のオーガニック給食のとりくみ」
所沢市は2023年新市長の公約にあった給食費無償化、地場の有機野菜の導入などが大きく進みました。農業振興課が中心になって有機農産物の基準に準じて市独自の計画が策定されました。また有機農家や保健給食課等とも綿密に協議を行い納品規格を規定、このプロジェクトは「とことこオーガニック」と命名され、2025年までに「オーガニックビレッジ宣言」することを目標に計画が進みました。2024年4月に実施品目(大根やニンジン)や実施日、モデル校を決定しオーガニック給食が始まりました。
月に2回程度のオーガニック給食がスムーズに導入された理由として以下の6点。
①行政として「こうありたい」というビジョンをしっかりもっていたこと
②ちゃんと規格をつくったこと。有機農家と給食室と両方の話をよく聞いたからできた。
③栄養教諭、栄養士に向けて研修会をしっかりやったこと
④計画に無理がなかったこと。栄養士の中でも賛否両論あり、この取り組みに賛同した栄養教諭がまずモデル校に名乗りをあげた。
⑤調理に関わる人間に「真心」があったこと。不揃いの食材を受け入れるには合理性では割り切れない人間らしい感性も必要。
⑥給食費の他に「予算」があるから。有機野菜は高額で農水省からの補助金を活用した。現在K小学校に付いている有機農産物にかかる予算は月に8〜9万円。
今村さんは「この取り組み全校に広げたい」と意気込みを語りました。新座市と重ね合わせて想像できる有意義な学習会でした。
【黒田みき・記】
(にいざ民報 2026年9月13日 No.2134)


