2事業者が運営、学童保育の現状は? 市内全体の質の向上を

石島よう子議員

新座市は放課後児童保育室(学童保育)の支援員不足解消のためという理由で、17保育室の内6保育室は指定管理者を公募し、この4月、社会福祉協議会からシダックス(株)に管理運営が変わりました。ところが、シダックスの支援員の採用が厳しい状況だと、3月議会の厚生常任委員会でも報告されていました。

石島議員は一般質問で、支援員不足は解消されたのか、県の研修を終了した支援員の人数など、各保育室の現状について質問しました。

厚生労働省の放課後児童クラブ運営指針では、職員体制について「子どもとの安定的、継続的な関わりが重要であるため、放課後児童支援員の雇用に当たっては、長期的に安定した形態とすることが求められる」とされています。

石島議員は、「シダックスが管理運営する保育室の保護者から『4月に配属されて引き継ぎをした支援員さんが1ケ月で異動したり、半年で異動することがわかっている支援員さんがいる、これでは話が違う』『子どもを迎えに行くたびに支援員さんの顔ぶれが違うのが気になる』と言った話を聞いているが、市はこうした状況を把握しているのか。また、社会福祉協議会とシダックスの両方に登録している非常勤の支援員さんや、シルバー人材センターから派遣された支援員さんもいると聞いているが、それぞれ何人いるのか。支援員不足は解消したのか」と質しました。

市は「社会福祉協議会もシダックスも、市が定める基準以上の配置をしている。4月1ケ月で異動する支援員が入っていたのは、未経験者ばかりが入るのは良くないと考え、引き継ぎはできるだけ経験のある方が入って欲しいとお願いしたので、他の保育室と兼務の方が入る状況がありました。社協と両方に登録している非常勤は10人、シルバー人材センターから派遣の非常勤は10人」と答弁しました。

石島議員はさらに「社協が全保育室を運営している時は、常勤支援員が揃っていない状況を欠員と言い、非常勤支援員は本来、休暇の代替えだった。常勤と非常勤支援員の組み合わせで保育するシダックスの支援員体制は、昨年までの欠員状況と同じではないか。市の認識はどうか」と質問。

市は「市が求めている配置基準(児童40人につき2人、20人増す毎に増員)をシダックスも配置しているので、社協とは異なる状況ですが、支援員不足が続いている状況ではありません」と答弁しました。

次に石島議員は「『支援員の経験の差からくる社協とシダックスの違いは否めない』と部長も答弁している。都道府県の認定研修を終了した支援員数は何人か。市内全体の保育の向上のため、研修検討委員会を設置して市主催の研修会を開催しては」と提案しました。

市は「社協の研修修了者は61人、今年受講予定は5人。シダックスの修了者は10人、受講予定者は40人。お互いの良い点を取り入れて、全体の質の向上ができることから研修会は検討したい」と答弁しました。

(にいざ民報 2019年6月30日 No.1818)