国民健康保険対策交流会

8月6日浦和のコミュニティセンターで、日本共産党埼玉県議団主催の国保対策交流会が行われました。

はじめに令和3年度〜5年度までの埼玉県国民健康保険運営方針案を、川崎弘貴埼玉県国保医療課長が現行との違いを示しながら、説明してくれました。

大きく変わった点は、策定の目的として「国保が都道府県単位化されたことを踏まえ、市町村ごとに異なる保険税水準の統一を図るため、市町村とともに課題を整理し、必要な取り組みを進めていきます」という点と、財源の見通しとして「新型コロナウイルス感染症による影響については、現時点で影響額を見込むのが困難なため推計には反映していませんが、財政収支のさらなる悪影響が懸念されます」ということでした。そして今和8年度までにすべての法定外繰り入れを解消して、翌年(令和9年度)には保険水準を「準」統一すると明記されていました。

「準」統一とは、収納率格差について考慮した統一のことで、「完全」統一は収納率格差を考慮・反映しない統一のことです。

重要な観点として、国民健康保険は社会保障であり、被保険者の生活と健康を守ることが最優先課題であるということ。国保の構造的問題点である、低所得者が多いことや、脆弱な財政基盤であり、市町村の規模により格差が生じることが解決されていない事です。そして、全国知事会が要望してきた1兆円の公費投入は3400億円にとどまっている中で法定外繰り入れを無くせば国保税が引きあがらざるを得ないということになります。

なので、拙速な保険税統一と、そのための法定外繰り入れ解消計画は揃回すべきである事と、国保法44条にもとづく窓ロー部負担金減免と第77条にもとづく保険税の減免の大幅な拡充であることを学習してきました。

(記・小野由美子市議)

(にいざ民報 2020年8月23日 No.1867)