貴重な庁標、庁舎敷地内に設置を 障がい者通所施設体制強化補助金の継続を

辻みき市議

●1974年から旧庁舎の入り口に設置されていた、御影石の庁標に刻まれている「座」の字は、異体字になっており格調が高く貴重です。現在は取り外され歴史民俗資料館の入り口にあります。

辻実樹市議は、12月議会の一般質問で「新座市が誕生した当時の願いが込められた庁標は、庁舎の敷地内に設置し、新座市の歴史とともに大切に活用すべき」と要望しました。

市長は、「新しい歴史民俗資料館の竣工に合わせ、旧銘板を移転する」。

教育長は、「複合施設建設の際に設置するよう検討している。大事な庁標なので、保管して展示していきたい」と述べました。

辻市議は、「過去のものとして保存するのではなく、現役で使用してほしい。市役所にはたくさんの市民が訪れるし、子どもたちが新座の歴史や漢字の勉強をするにもいいと思う。新しい歴史民俗資料館は展示スペースが今よりも狭くなると聞いている。庁舎内に設置の検討を」と求めました。

財政部長は、「今後教育委員会とも良く調整していきたい」と述べました。

●平成30年の障がい者福祉事業の報酬改定で、高い工賃を払っている事業者ほど報酬単価を高くする仕組みになり、障がい者通所施設の運営は大変厳しくなっています。

障がい者通所施設は工賃だけが目的ではなく、生活リズム、仲間、居場所づくりなど、自分らしい暮らしを送るために大切です。施設で働く職員は、利用者の生活や情緒の安定、安心感のために、丁寧な関わりが求められます。新座市の独自事業である「障がい者通所施設体制強化補助金」は、国、県が定める人員基準を上回る職員を配置している施設に対して一人当たり240万円を補助するもので、施設の運営を支える重要な施策です。

辻市議は、一般質問で「この補助金があるから、施設の外へ就労に行く時の付き添いや、体調が悪いときに受診に同行したりきめ細やかな支援ができていた。当事者一人ひとりの暮らしを応援するための補助金を継続してほしい」と訴えました。

市長は、「補助金は市内7事業所に交付している。充実した障害福祉サービスを提供していくうえで支援員を加配し、運営されていることは承知している。本来、指定障がい者支援事業は介護給付費で運営するべきで、同様の補助制度は埼玉県内で1市しかない。市独自事業の見直しを行っており、令和3年度当初予算で示したい」と述べました。

辻市議は、「補助金を削ることは事業の内容を縮小し、結果的に利用者の工賃も減ってしまう事につながる。継続を」と求めました。

庁標の異体字
庁標の異体字

(にいざ民報 2021年2月7日 No.1889)