新座市シルバー人材センターの仕事が大打撃 駐輪場の指定管理を民間共同企業に指定

笠原すすむ市議
笠原すすむ市議

新座市内の市営自転車駐輪場14ケ所全ての管理が、シルバー人材センターからかもめビルサービス・日駐研共同企業に移行します。令和4年4月1日から令和9年3月31日までの5年間です。新座市シルバー人材センターは、年間約1億8千万円の仕事を失い大打撃を受けます。

12月17日市議会本会議で「市営自転車駐輪場の指定管理者の指定について」の審議が行われました。市長の提案は「①申請したのはかもめビルサービス・日駐研共同企業(以後はかもめビルサービス)と公営社団法人新座市シルバー人材センターの2団体。②2団体についてプレゼンテーション及びヒアリングを実施。③採点の結果、かもめビルサービスの方が高い。④かもめビルサービスは「人員を70%程度に削減する」として経費を大幅に縮減し、毎年3364万6千円を市に納付すると提案した。⑤総合的に判断してかもめビルサービスに指定した」

笠原市議は「①インターネットで日駐研を検索すると、『旧建設省天下り法人謎の破産』や『狭山市が日駐研で3千万円の損失』など一般社団法人日駐研の記事が多く出てくる。今回、新座市が指定管理者とする株式会社日本駐車場工学研究会(略称日駐研)と昨年破産した一般社団法人日駐研はどのような関係か。安心できる会社か。②かもめビルサービスと日駐研の住所が同じ、FAX番号も同じというのはおかしくないか。日駐研は本当に実態のある会社か。現地調査をするべきだ。③4年前の指定管理者の選定時には、人員配置体制は決められていたのに、今回は指定管理者の裁量とすると変更したのは、かもめビルサービスが人員を70%に削減するとの提案ができるために便宜を図ったのではないか。④シルバー人材センターの評価は、利用サービスの向上の項目では8項目全部でAだったのに、今回の選定ではすごく低く評価されている。『尊守すべき関係法令を理解しているかとの項目でもかもめビルサービスより低いのは意図的な評価ではないか」と質しました。

市長は「①一般社団法人日駐研は理事長のワンマン体制の中で破産した。従業員を救うため経営陣が代わって再スタートした。②現地調査は行けばよかったと反省している。③人数を十分に削減して機械化を進めることで経費を縮減することは指定管理者のポイントだ。④評価は任せてほしい。行政が責任をもって評価している」と答えました。

笠原市議は、反対討論で「シルバー人材センターは従来の評価では全ての項目でA評価で立派に管理運営をしてきた。生きがいと生計のために働く、市内の高齢者のために頑張ってきた。そのシルバー人材センターから仕事を奪うことには反対だ」と述べました。公明党、政和会、由臨会は、一言の質疑も討論もせずにシルバー人材センターの仕事取り上げに賛成しました。

(にいざ民報 2022年1月2日・9日合併号 No.1930)