令和4年度も実質は黒字 貯め込んだ基金使わず 「福祉戻す財源は充分あった」共産党は決算不認定

令和4年度新座市一般会計歳入歳出決算認定について、総務常任委員会に付託された部分について、採決が行われました。不認定(反対)が1人(日本共産党)、認定(賛成)4人(政和会、公明党、由臨会)で結論は認定すべきとなりました。

小野大輔議員が不認定(反対)の討論を行いました。

財政非常事態宣言を解除した年度であるにもかかわらず、削減された福祉・市民サービスを元に戻さなかったことです。質疑の中で明らかになりましたが、実質単年度収支は、13億円の赤字です。しかし、支出に使う必要のない基金21億円が入っています。基金に積み増しをしなければ7億円の黒字でした。経常収支比率が危機的だと言いますが、実質は黒字となっていると考えます。

主な基金は約94億円

主な基金の合計は、財政調整基金73億2678万円、都市高速鉄道12号線建設基金1億121万円、学校施設整備基金20億675万円となり、合わせて94億3474万円となっています。

日本共産党は、昨年3月当初予算の採決の前に、動議を提案しました。内容は、約2億円で市民サービスと福祉制度の一部を戻すことを求める動議でした。戻す財政的な余裕は充分にあったと考えます。

共産党提案の動議 実現するのに充分な財源があった

令和4年度も、物価高騰と消費税、コロナ禍で市民のくらしは大変でした。基金を増やすのではなく、財政出動をして、暮らしを応援するべきだったと考えます。そういう点て不満があります。

福祉は削減されたまま

厚生常任委員会では、3人が不認定、3人が認定となり、可否同数となりました。最後は委員長が採決に加わり、認定となりました。共産党の嶋田好枝議員が不認定の討論を行いました。

不認定の理由は7点です。

  1. 福祉タクシー利用券交付、自動車燃料購入費助成費、鉄道・バスICカード助成費の3点とも、削減されたままになっています。
  2. 障がい者通所施設体制強化事業で、市の補助金は毎年500万円ずつ減少されています。
  3. 敬老祝い金が100歳時の1万円支給のみになりました。元に戻すべきです。
  4. 高齢者いきいき広場は、今年度は週4日間市が運営することになりました。新堀いきいき広場は、残りの2日間を自主運営してきました。自主運営は高齢者にとって負担が多すぎます。市が運営するようにすべきと考えます。
  5. 重度要介護高齢者手当については、5000円の支給のままです。該当の方は、大変な思いをされています。元の8000円に戻すべきです。
  6. 子ども医療費助成の高校生の通院費が有料になったままです。早く元のように無料に戻すべきと考えます。
  7. 保育園の保育士不足が解消されていません。保育士の待遇改善などを行い、保育士の確保をすべきと考えます。

福祉戻す財源は充分あった

(にいざ民報 2023年9月24日 No.2007)