新座市の財政力は県内でも上位 市財政部の基準は恣意的

笠原すすむ議員
笠原すすむ議員

笠原進議員は、6月10日の一般質問で「新座市の財政問題」を取り上げました。埼玉県企画財政部市町村課が「令和5年度決算 市町村財政のすがた」を昨年12月に公表し、地方公共団体の健全化判断比率は、実質赤字比率、連結赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率の4つの指標で判断すべきと記し、各市町村の比較をしています。

財政力指数が大切

新座市の状況は、実質赤字比率、連続赤字比率はともに低く、全く問題ありません。実質公債費比率は、新座市は5・4%で全国平均より低く、県内40市中15位です。将来負担比率は、新座市は13・6%で40市中14位です。財政の健全化判断は、先に述べた「4つの指標で判断すべき」と国・県は言っているのに、新座市財政部は「経常収支比率が95%未満、財政調整基金が1年中35億円以上あること」を健全化判断の基準としています。

笠原進議員は、「新座市財政部の健全化判断の2つの基準は、国や県の判断基準とまったく異なり、恣意的なものではありませんか」と、批判しました。また、「市町村の財政力の強弱の判断は、財政力指数で行うのが通常です。新座市の財政力指数は、県平均を大きく上回リ、県内40市中10位です。新座市は財政力のある市と考えますが、いかがですか」と述べました。

新座市の基金は過去最高

並木市長は、「平成30年に財政健全化方針を策定し、その中で財政調整基金の積み立てと経常収支比率の改善をあげた。本市の現状を考えると、持続可能な財政運営を行う上で、適切な指標であると捉えている。財政力指数は、普通交付税算定上の指標で、実際の財政運営と一致するものではございません。本市の財政力指数は、埼玉県平均を上回ってはおりますけれども、そのことを持って他市よりも財政が裕福であったり財政が健全であるといった意味合いでの財政力があるという指標ではありません」と答弁しました。

笠原進議員は、自主資料を配布して議論しました。表1は、新座市における財政調整基金とその他の基金の変化を示したものです。

平成30年度末から並木市長、それ以前は須田健治市長(当時)です。須田市長は、「市民の税金を将来のためとして銀行に多く預金するより、市民のために現在(いま)役立たせた方がよい」とする考えで、基金を多くせず、他市に先駆けて学校の耐震化、教室へのエアコン設置などを実現しました。「障がいのある人も無い人も、共に暮らせるまちづくり」をめざして、障がい福祉の施策も先進的に進めました。

並木市長は、昨年の市長選で「財政非常事態宣言の中で、100億円貯めることができたと発言しましたが、表1を見れば近年に基金が100億円以上に増えていることが分かります。新座市の歴史の中で、これほど基金をため込んでいる時はありません。財政が非常事態と宣言している裏で、100億円もの金がため込まれていたという事実は「この宣言自体が虚偽だったのではないか」と、思わせるものではありませんか。

表1、新座市における財政調整基金等の推移

表2は、埼玉県内で経常収支比率が95%以上の都市の、積立金(基金)の状況と財政力指数を示しています。所沢市、さいたま市、朝霞市、草加市など、財政力指数が全国792市中46位〜95位と上位に入っている市が多く並んでいますが、新座市財政部の2つの基準でみれば、みんな健全化判断では問題がある市になってしまいます。

表2、県内における経常収支比率の高い市(令和5年度決算)

表3は、全国の主要都市で経常収支比率が95%以上の都市です。仙台市、長崎市、山梨市以外は積立金(基金)は新座市より少ない都市です。日本各地を代表するような都市が並んでいますが、「財政危機で、市民サービスはできません」などという話は聞いたことかありません。新座市財政部の財政健全化の2つの指標が間違っているのだと思います。

表3、全国の主要都市で経常収支比率の高い市(2023年度決算)

(にいざ民報 2025年6月29日 No.2082)