「財政厳しい」と言いながら約10億3千万円の架橋工事 「大和田・坂之下橋」整備 大和田2・3丁目土地区画整理事業
11月9日、「大和田・坂之下橋整備等の請負契約」の議会の同意を得るための臨時市議会が開かれました。
工事場所は大和田3丁目から所沢市方面へ、柳瀬川を横断する「仮称)大和田・坂之下橋」279mを築造し、周辺の取付道路や交差点改良、水路改修等を行う大規模な工事です。ダイレクト型制限付き一般競争入札の結果、株式会社島村工業本店(川島町牛ケ谷戸489)が4億4064万円で落札しました。
笠原進市議は、「①今回は、橋の下部工事の契約だが、上部も含めた総額はいくらか。②国庫補助や起債など財源内訳。③橋ができた時の交通量予測は?」と質問しました。
都市計画部長は、①総額については、「総額10億3000万円強になる見込みです。(下部工事4億5400万円、上部工事3億5400万円、土地買収や補償金が2億2000万円、その他工事1600万円」と答弁。②財源は国庫補助が全体の約18%。残りを起債と一般会計から繰り入れる。③交通量は一日3100台〜3900台を予測していると答えました。
笠原市議は、反対討論に立ち、「総額10億円をこえる大工事だ。本来なら55%つく国庫補助を36%で計算し、足りない分を市費で補ってでも工事を進めることも分かった。一方、当局は財政が厳しいと強調し、精神障がい者の医療費助成など福祉分野では100万円単位の助成も3月議会で削減した。橋の工事はどうしても急いでやらなければならない工事ではない。市民の暮らしに必要な事業を優先すべきだ。大いに疑問が残る工事だ」と述べました。
採決の結果、日本共産党市議団と市民と語る会の7名が反対。自民、公明の各市議と刷新の会(平松市議)、日本維新の会(塩田市議)等の17名は賛成理由を述べず黙って賛成し、議案は可決しました。
企業誘致のための大和田2・3丁目土地区画整理事業がすべてに優先して驀進していることを改めて示す架橋工事でした。
(にいざ民報 2018年11月18日 No.1790)