救急車の搬送困難は5倍! 救急隊の充足率は最低レベル

小野だいすけ市議
小野だいすけ市議

いますぐ救急隊の増隊を 隊員へのPCR検査実施を

朝霞地区一部事務組合議会(朝霞・志木・新座・和光の議員で構成)で小野大輔市議が一般質問を行いました。

小野大輔議員は、新型コロナウイルス禍による救急搬送困難事例の状況を質問しました。ひっ迫する救急隊の増隊とPCR検査の実施を求めました。

搬送困難事例とは、救急車がかけつけ、4回以上搬送先に断られ30分以上その場にとどまった事例です。

小野議員が要求した資料2には、令和4年1月〜3月に新型コロナウイルスの感染拡大の影響で搬送困難事例が急増しています。令和2年の3〜5倍です。それなのに4市内の救急隊の充足率は県下でも最低レベルです。資料1では、算定数(目標)は13隊に対し10隊配備にとどまっています。ほとんどの組合で100%ですが、朝霞地区の充足率は77%です。

算定数は、人口2万人に1台で、10万人を超えると5万人ごとに1台となります。人口が多い朝霞地区の目標は低くなります。それを考慮すると朝霞地区の充足率はワーストとなります。

小野議員は「隊員が不足した状況で、搬送困難者が急増している。しかも、充足率はワーストだ。これは緊急事態だ。職員も大変な状況にあるが、危険にさらされているのは市民の命だ。新たな変異株が出現する可能性も示唆され、今後どんな災害が起こるかもわからない。すぐに増隊を決断する時だ」と追求しました。

消防長は、「消防庁舎の関係もあり早急な改善は難しい」と答弁しました。

小野議員は「陽性者を搬送する機会もあり隊員は通常働いている人よりもリスクが高い。現場以外でもリスクはある。救急隊の充足率が低く、隊員に感染者が出れば、救急隊のひっ迫はさらに悪化する。クラスターが起こってはならない職場だ」と隊員の頻回検査ができるようにもとめました。

消防長は「感染症の対策は万全を期している。検査は国・県の補助がない中では難しい。今後も感染対策をしっかり図っていく」と答弁しました。

資料1 埼玉県内消防本部 充足率等一覧

資料2 令和2年から令和4年における搬送困難事例 各月別比較表

救急車

(にいざ民報 2022年5月1日・8日合併号 No.1944)