新座三丁目の汚水対策について 原因の不明水の流入防止を
小野だいすけ市議
6月議会で小野大輔市議が汚水の逆流問題について一般質問しました。
【小野市議】新座三丁目にある伏せ越し施設の周辺では、これまで汚水の逆流が繰り返し起こってきた。新座二丁目の地域でも逆流の影響が出ている。これまで逆止弁など逆流を防ぐ対策、汚水管から移せそうな雨水をポンプで汲み取る対策を行ってきた。不明水を汚水管に流さないことが長期的に見れば一番の対策だ。しかし、対策には時間がかかる。近年逆流は起こっていないが、雨が少なかったという要因もある。不明水対策は進んでいるのか。
【市長】県の幹線との接続部にあるゲートの開口度の調節を行った。速効性の高い対策として期待している。不明水対策は、ストックマネジメントによる管理の老朽化や破損などの調査を進め、埼玉県の雨天時侵入水対策計画に連携をして、流域関連市町が個別計画を策定し、調査を実施している。また、ハード対策としては、例年同様被害が発生するような大雨に備え、緊急ポンプ設備の設置を予定している。今後も被害の軽減に向けて、効率的かつ効果的な対策に取り組んでいく。
【小野市議】ゲートの開口度の調節はどのようなことか?
【インフラ整備部長】各自治体の流域幹線の自治体が接続する部分にはゲートがついている。各自治体で大体計画水量がある。それに近い量に調節をして絞ったのです。市の上流にはまだ4つも接続点がある。県が調査しゲートを絞る調節をした。県の下水道事業管理者が「速効性のある対応だ、被害は大分効果があるのではないか」と話している。市も期待をしている。
【小野市議】市は、下水道に煙を入れて、不明水が流入する管や穴を特定する送煙調査をしている。結果はどのようになっているのか。
【インフラ整備部長】令和2年度に送煙調査を実施した。汚水管の延長約2・2km、住宅の件数で約500件の区域に水蒸気性の煙を汚水管に送り込み、汚水管への誤接続を発見する作業です。誤接続があると煙が噴き上がり誤接続が分かる調査だ。結果は38件の誤接続が発見された。カメラ調査は、平成30年から毎年実施している。計画では7年間で新座市内を一周して全部調べる調査だ。古いのは耐用年数を迎えている管が大分ある。損耗状態の激しい管が発見されている。
汚水逆流の背景
市内の北部の汚水は、新座三丁目にある伏せ越し施設から柳瀬川をくぐり、国道463号線の下にある柳瀬川幹線に流れていきます。他市の汚水が合流し、富士見中継ポンプ場を経て、新河岸川水循環センターで汚水を処理して川へ流れていきます。国道463号線の下にある柳瀬川幹線が満管状態になると、汚水が逆流すると考えられています。幹線が満管状態になるのは、大雨が降ると汚水管に雨水が流入するためです。雨水が汚水管に流入する経路が分かっていないので、その雨水のことを不明水と呼んでいます。不明水を汚水管に流さない対策が求められています。伏せ越し施設とは、柳瀬川をくぐる汚水の管路のことです。
(にいざ民報 2022年7月24日 No.1954)