高校生通院費無料化、敬老祝い金など15項目 貯め込み金73億円で、削減した福祉制度を戻せ

共産党が予算修正動議を提案

令和5年第1回新座市議会定例会が、2月20日から3月24日まで開催されました。令和5年度一般会計予算は総額567億4300万円で前年より31億5800万円の増です。3月末の財政調整基金は73億2678万円と巨額のため込みとなっています。

削減されたままの福祉制度

市税収入などが増え予算規模が拡大しているにもかかわらず、並木市長は高校生の通院医療費無料化など財政非常事態宣言の時に廃止削減した福祉制度を元に戻そうとしません。

動議は反対多数で否決

共産党は、15項目の予算組替(修正)動議を提案しました(下の表を参照)。高校生の通院費の無料化、敬老祝い金を見直し前に復活、難病患者支援金の復活など15項目ですが、73億円もある財政調整基金のほんの一部(2億2520万円)を活用することですぐに実現できます。小野大輔議員が提案し、笠原進議員が賛成討論をしました。共産党と市民と語る会は賛成しましたが、公明党、政和会、由臨会は「財政状況はまだ良くなっているとは言えないので、今、福祉の復活には反対」と反対したため動議は否決されました。

基金は有効に活用を

市長提案の予算に嶋田好枝議員が、「財政調整基金は市民生活向上のために活用すべきで、ため込むべきではない。大和田ファミリープールの跡地を急いで売却すべきではない。市民の意見をよく聴き有効な活用方法を検討すべきだ」と反対討論をしました。

政府に意見書を提案

日本共産党は、「原発回帰」方針を撤回し、再生可能エネルギーの推進を求める意見書、マイナンバーカードの普及率を地方交付税に反映させないように求める意見書を提案しました。日本共産党と市民と語る会は賛成しましたが、公明党と政和会、由臨会は討論せずに黙って反対し、反対多数で否決されました。


令和5年度新座市一般会計予算組替動議

歳入
財政調整基金                2億2520万円

歳出
1、18歳までの医療費無料化(通院費を無料化) 5800万円
2、学校給食費の補助(5か月分)       3500万円
3、高齢者いきいき広場の実施          370万円
4、障がい者福祉手当の復活          5680万円
5、難病患者支援金の復活            650万円
6、障がい者通所施設補助を見直し前に復活   1000万円
7、障がい者とひとり親家庭の入院時食事代補助  650万円
8、障がい者の交通費助成を見直し前に復活   1200万円
9、精神障がい者保健福祉手帳診断書料助成費   180万円
10、敬老祝い金の額を見直し前に復活       770万円
11、重度要介護高齢者手当金の額を復活     1570万円
12、福祉の里体育館夜間利用の復活        250万円
13、市営庭球場の月曜利用の復活         170万円
14、スズメバチ等の巣の撤去補助         130万円
15、広報にいざを12ページから16ページに戻す   600万円
歳出合計 2億2520万円


敬老祝金の支給状況


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議案に対する各議員の賛否状況(賛成○反対×)

(にいざ民報 2023年5月14日 3月議会報告号)