合葬式墓所「よリ使いやすい利用料に」 共産党が利用料の修正を提案 文教生活常任委員会

11月30日新座市議会本会議で、議案82号「新座市営墓園条例の一部を改正する条例」にある合葬式墓所の利用料について小野大輔市議が質疑しました。

1焼骨につき約15万円

合葬式墓所は、合葬式墓所の管理料の額を焼骨1体につき10万4600円、使用料の額を焼骨1体につき4万9660円と提案されています。1焼骨につき管理料と利用料は合わせて、15万4260となります。小野議員は近隣市の公営合葬式墓所の利用料を資料要求しました(下表)。

近隣の公営の合葬式墓所の利用料

小野市議「令和元年の市長答弁で利用料は12万円〜13万円としている。料金が上がった理由は?」

市民生活部長「近年の物価高騰によるものだ。さらに、指定管理者の人件費も高騰している」

小野市議「市内及び近隣の民間合葬墓の利用料と比較はされているか?」

市民生活部長「合葬墓の形態は様々だ。市内の民間合葬墓の利用料は30万円程度だ。すべてチェックしたわけではない」

小野市議「焼骨1体につき使用料は4万9660円となっている。これは、設置に係る初期費用と使用期限を20年と見込んだもので、1億9864万円となっている。内訳は?」

市長「初期費用は約9166万円、20年間かかる人件費が約1億700万円程度だ」

宣言前整備ならより安価に

小野市議「財政非常事態宣言前の合葬墓建設費は、5000万円程度だと答弁されていた。財政非常事態宣言前に合葬墓の建設に踏み出していれば、使用料は低く抑えられていたのではないか?」

市民生活部長「宣言前に整備をしていれば、初期費用が低く抑えられ、使用料は安くできたと考える」

黒田市議が修正案を提案

12月4日の文教生活常任委員会で黒田実樹市議は、議案第82号について修正案を提出しました。

修正案は、「市営墓園条例」の管理料に関する規定に、但し書きとして「自己又は親族の焼骨については、複数体でも1体とみなす」を加えるというものです。

提案理由として、黒田市議は、「市の提案は管理料について焼骨1体10万4600円としている。積算は1体につき既存の墓所の管理料年額5230円の維持管理期間20年分を見込んでいるということで、使用料4万9660円を合わせると上体につき15万4260円になる。既存の墓に例えば3体入っていれば46万2780円、5体入っでいれば77万1300円で大変高額になる。

一方で、現在の使用管理者が負担する管理料は一基について、複敬体の焼骨がいくつも入っていても一律で年額5230円となっている。もともとお墓を守ってくれる承継者がいなくて困っているとか、不安を抱えている市民のために建設を進められてきた合葬墓なので、すでに入っている人数によって、何倍も高額な負担になるのは使いづらい。

今回の修正案は、市民がより利用しやすくするため、既存の墓所利用者と同じ条件にするための提案です。」と述べました。

修正案について、共産党、市民と語る会は賛成しましたが政和会、公明党の反対で否決されました(由臨会は委員長なので採択に加わらず)。15日最終日に本会議で審議、採決されます。

合葬式墓所の完成イメージ図
合葬式墓所の完成イメージ図

(にいざ民報 2023年12月10日 No.2016)