区画整理事業優先でくらしが後回し 市民要望に寄り添った財政運営を!

工藤かおる議員

29年度一般会計決算を不認定

9月議会で昨年度の決算審査が行われましたが、議会最終日、「平成29年度一般会計歳入歳出決算」について日本共産党は「認定できない」と反対討論を行いました。

工藤薫市議は「市の財政をきびしくしているのは、百億円規模の大型区画事業を二つ同時におこない、一般会計からの繰出しが増えている」「4年連続、家計消費が減り続けてきびしい市民の生活実態を把握し、市民要望に寄り添ったくらし優先の財政運営に切り替えるべきだ」と述べました。

工藤市議は29年度の事業で評価できる点を4点(下欄参照)述べた後、問題点として次の5点を指摘しました。

  1. 4月開園の保育園がなく多数の待機児童が生じた。保育士不足で園児があずかれない重大事態だ。設計まで完了した児童発達支援センターの建設を先送りした。放課後児童保育室の増築が野寺小と池田小だけだった。近隣市で最低の支援員さんの待遇改善をせず欠員が解消できなかった。
  2. 雨漏りや窓枠が落下するなど、深刻な小中学校の大規模改修の計画がない。教育費の予算が10%以下で少ない。市長の選挙公約だった少人数学級を検討していない。
  3. 市民要望の強い生活道路やカーブミラー設置の予算が少ない。
  4. 延伸の可能性のない地下鉄12号線延伸基金を5億円積んだままにした。
  5. 生活を窮迫させる差押えや不動産公売などを行なっていることなどを指摘しました。

採決の結果、賛成多数で決算は認定されました。

〈評価できる点〉

  1. 子ども医療費18歳までの無料化、障がい者施設の整備、元気アップ広場の増設など。
  2. 石神小の大規模改修。新堀小や池田小の給食室増築とエアコン整備。ココフレンドの拡大。
  3. 耐震診断・耐震改修制度の普及。大きな公園の整備。
  4. 防災行政無線のデジタル化や災害用倉庫など防災対策の拡充。

(にいざ民報 2018年10月7日 No.1784)