新潟県見附市、三条市を視察 厚生常任委員会
厚生常任委員会は、5月16~17日の日程で新潟県見附市と、三条市の行政視察を行いました。共産党市議団からは笠原すすむ市議、辻みき市議が参加しました。
見附市では身体面の健康だけではなく、人々が生きがいを感じ、安心して豊かな生活を送れる状態を「健幸(けんこう)=ウェルネス」と呼び、まちづくりの中核に据えていこうと取り組んでいます。それまでの「食生活」「運動」「生きがい」「検診」の健康づくり計画4本柱に加えて、健康に対しての関心がうすい市民でも自然と健康になれるようなハード面の整備や仕組みづくりなどを通じて総合的に「快適で健幸なまちづくり」 (SWCスマートウェルネスみつけ)をすすめ、『日本一健康なまち』を目指しています。
特徴としては(1)ハード面ソフト面からの社会参加(外出)できる場づくり(2)市街地を中核とした賑わいづくり(歩いて過ごせる楽しくて便利な市街地)(3)歩きたくなる快適な歩行空間の整備(ウォーキングーサイクリングコースの整備、レンタサイクル等)(4)地域コミュニティの構築と共同のまちづくり(住民主体の地域づくりをサポート)(5)過度な車依存の脱却を可能にする公共交通の再整備等です。平成23年には地域活性化総合特区の指定を受け、27年には『スマートウェルネスコミュニティ協議会』が設立されています。
事業の一つである健康教室は一定の成果を上げつつ参加者が伸び悩んでいるという課題もあり、市民参加を底上げできる社会技術を模索されているそうです。『市民の健幸』を市政の軸にして掲げ続けることが大事なんだなと思いました。
三条市では乳幼児から就労、自立に至るまで切れ目なく一貫して個に応じた必要な支援を総合的に受けられるように市がその情報を可能な限り集約、一元化して子ども若者を支援しています。
特徴的なのは教育委員会に『子育て支援課』を設置し、子育て支援に関する窓口を一本化しています。概ね35歳位までを対象にした『三条市子ども・若者総合サポート会議』のなかで各協議会の代表者会議や実務者会議、個別ケース検討会議など切れ目のない連携体制の仕組みがつくられています。
また、発達に支援が必要なすべての子どもたちを対象にして、学校や社会に適応できるように『三条っ子発達応援事業』が行われています。この事業は・気付き事業・相談事業・支援事業の3つを総合的に実施するものです。「年中児発達参観」は、保育園、幼稚園など市内31施設で4、5歳児の子どもの様子を発達応援チームと保護者で確認し、相談事業や支援事業につなげます。
組織機構の見直しを含め、子どもの個々の成長に合わせた切れ目のないサポート体制の構築に踏み出した本気度を感じました。
(記・辻みき市議)
見附市役所にて・・厚生常任委員会
(にいざ民報 2018年5月27日 No.1766)