共産党市議団の情報公開請求で 指定管理者の選定評価点などが判明

10月30日に平成30年度第3回新座市指定管理者選定委員会が開かれ、下の表1のように候補者が選定されました。11小学校の放課後児童保育室は、新座市社会福祉協議会(以下社協という)を指名で選定し、6小学校は公募でシダックス大新東ヒューマンサービス株式会社(以下シダックスという)を選定しました。(表1参照)期間はいずれも5年間です。

日本共産党新座市議団は情報公開請求で、当日の会議録と資料を入手しました。「公にすることにより、法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるため、開示しない」として多くの箇所にスミが塗られわからないことが多い資料ですが、判明したことをお知らせします。

放課後児童保育室の設置目的についてのヒアリング質問では、社協は「保育室は、放課後に就労により保護者が不在となる子どもたちの放課後の遊び、生活の場である、家庭的な雰囲気を持たせながら、運営に当たりたい。本協議会は利益を求めて運営する団体ではなく、保育室における効率重視の利益優先な運営はしない。保育の質は児童を見守る支援員の数であると考えていることから、支援員の確保にも努めたい。」と答えています。

審査は事業計画書、プレゼンテーション及びヒアリングの内容に基づき、部会の各委員が採点を行い、その合計の平均点を評価点として算定しています。社協の採点結果は表2の通りです。市が定めた基準額は3億3118万3千円(5年間の平均額)でしたが、社協の申請額は3億3406万円でした。

シダックスは、「保護者の就業等により放課後に自宅で過ごすことができない児童のためという部分に関して、児童に対して、運営方針に掲げた健全育成プログラムと学習支援と生活支援を行いながら、健全育成を図りたい。また、会社として掲げる第2の家庭としての放課後児童保育室を運営していきたい。」と説明。

市の「民間事業者が学童保育を担うことへの保護者の不安の声があること、保育の質の維持に必要なものは何か」との質問に対し、シダックスは「大きくは変わらないということを目標にしている。支援員、開室時間、保育料、伝統的に実施していた遊びなどが変わらないことが大切である。しかしながら、その運営の中で、安心・安全が担保されていない遊び等事故の発生の恐れもあるので、その部分についてはしっかりと見直していきたい。また、民間になったから指導員が減る、外遊びを実施しないなどの誤解があるので、しっかり説明していきたい。」と答えています。

Aグループ(西堀・新座)Bグループ(東北・東野)C(野火止・新開)に分けて審査され、各グループにそれぞれ3社が応募しましたが、いずれもシダックスの採点が一番高かったとして全てシダックスが選定されました。それぞれの採点結果は表3の通りです。各グループの市の基準額とシダックスの申請額は表4の通りです。

シダックスの放課後児童保育室の運営実績は、全国で380件、埼玉県内では白岡市、川口市、北本市、東松山市の4市で20件の運営を担っています。また、県内の類似施設も15施設運営していることから、蓄積されたノウハウを生かした管理運営が期待できることから選定したと執行部は語っています。

表1 選定委員会の選定結果

表2 社協の採点集計

表3 シダックスの採点結果 表4 市の基準額とシダックスの提案額

(にいざ民報 2018年12月9日 No.1793)