前川喜平さん(元文科省事務次官)講演会「憲法と教育を語る」 市民が野党をつなぐ埼玉4区の会

講演する前川喜平さん(元文科省事務次官)

2月19日、市民会館大ホールで講演会が開催されました。前川氏は、安保法制が可決される直前、2015年9月18日の夜に国会前でコールする若者たちと一緒に「憲法守れ」と声をあげたことを紹介し、「一国民として集団的自衛権は絶対に許してはいけない」と語りました。

憲法26条の「教育を受ける権利、教育の義務」のもと、6歳以上の人は誰もが学問の自由をもっている。しかし不登校児、中退者、貧困、外国人、障がい者、SOGIなどマイノリティの人たちは、国の都合で行われてきた教育行政の中で、はじき出され置き去りにされ、ほったらかしにされ、差別されてきた。いまだ権利が実現されておらず、努力が必要だと強調しました。

また、「法律は国が定めて国民が守るもの」「憲法は国民が定めて国が守るもの」。安倍首相ははき違えてはいないか、全国学力テストや道徳教育を危惧していると述べました。

自らの考えで判断し行動することが大切と、表ではいいことを言っているが、教科書はそうなっていない。憲法にはない価値観で自分を抑え、我慢し、自己犠牲の精神で人のために尽くせと、型にはめようとしていると批判しました。

最後に安倍政権の憲法と教育をめぐる危うさを指摘し、憲法26条に貫かれた教育を実現しようと呼びかけました。

(にいざ民報 2019年3月3日 No.1803)