核禁条約 ノルウェーが締約国会議へ NATO加盟国で初 オブザーバー参加

【ベルリン=桑野白馬】核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)は14日、ノルウェー政府が来年3月開催予定の核兵器禁止条約締約国会議にオブザーバー参加すると明らかにしました。北大西洋条約機構(NATO)加盟国が会議への参加を表明するのは初めて。

ノルウェーは先月の総選挙で、保守党率いる右派政権が敗北し、政権交代。現在は中道左派・労働党と中央党の少数連立政権です。労働党は公約で、核兵器禁止条約について「NATO全体での署名の働きかけ」に言及しており、対応が注目されていました。

国内では、政府が条約に署名するよう求める声が高まっています。2019年の調査では、有権者の78%が政府は条約に署名すべきだと回答。首都オスロでは、社会主義左翼党のボルゲン市長が、政府は条約に署名すべきだとの声明を発表しています。中道右派の自由党から、中央党、緑の党まで幅広い政党が署名に賛同しています。

同会議の議長を務めるオーストリア外務省核軍縮局長のアレクサンダー・クメント氏は同日、「とても歓迎すべきニュースだ。他のNATO加盟諸国もノルウェーの例に続<べきだ」とツイートしました。

【しんぶん赤旗 10月15日付より】

(にいざ民報 2021年10月24日 No.1922)