子どもの安全守れる人数に 本村議員「保育士配置基準改善早く」衆院予算委
日本共産党の本村伸子議員は3日の衆院予算委員会で、岸田政権の保育政策を追及し「軍事費は2倍にもかかわらず、国際的に遅れている保育士の配置基準の改善は後回し。こういう政治を変えるべきだ」と保育士配置基準の一刻も早い改善を迫りました。
現在の国の保育士配置基準が定められたのは1・2歳児が56年前、4・5歳児が75年前などとなっています(図参照)。本村氏は、今の実態にあわない配置基準であり、3、4、5歳児では、経済協力開発機構(OECD)の調査国・地域で最低だと指摘。子育て施策に「異次元」とつける岸田政権に対し「異次元というが、低次元すぎる」とただしました。
加藤勝信厚生労働相は「単純には比較できない」としつつ「(他国と比べた配置基準が)十分でないというご指摘は十分受け止めなければいけない」と述べました。
本村氏は「子どもたちにもう1人保育士を!実行委員会」のアンケート結果を示し、「今の配置基準では、命と安全を守ることができない」という保育士の声を紹介。保育の長時間化などで仕事量も増える中、子どもに目が行き届かず、心も体も疲れ切っている現場の実態を示し「保育士の配置基準の改善がどうしても必要だ」と指摘しました。
本村氏は、子ども一人ひとりの乳幼児期の発達を保障する専門性の高い保育士を増やす必要があると強調。今は「崖っぷち保育」だが、“本当は健全で充実した乳幼児期を保障したい”と、配置基準の早急な改善を求める実行委員会の提言を示して、「岸田首相は『何より優先されるべきは当事者の声』と言っている。当事者の声にもとづいた政策の実現を」と迫りました。加藤厚労相は「保育士の配置基準の改善は重要な課題」と述べつつ、不十分な政府の政策を繰り返すだけでした。
質問する本村伸子議員=3日、衆院予算委
【2月4日 しんぶん赤旗より】
(にいざ民報 2023年2月12日 No.1979)