防衛費増額の一方で、社会保障費は1500億円抑制 旺盛な活動をすすめよう 新座市社会保障推進協議会総会

3月10日(金)18時半から野火止公民館で、新座市社会保障推進協議会(社保協)の総会が開かれました。第2部は、「社会保障をめぐる情勢と社保協の役割」と題して、段和志さん(埼玉県社保協事務局長)が講演しました。

2023年度の国家予算は、114兆3812億円です。そのうち防衛費は6兆7880億円です。防衛力強化資金(仮称)繰り入れが3兆3806億円なので、実質の防衛費は10兆1686億円です。それに対して社会保障費は36兆8889億円で、1500億円抑制されました。2012年の安倍政権からの抑制額の合計は、2兆3000億円にもなります。

診療報酬と介護報酬同時改定に向け旺盛な活動を

2023年度には大きな社会保障制度の改正案件はありませんが、2024年度は医療における診療報酬改定と、介護報酬改定の同時改定があり、この機会をとらえて長年懸案とされてきた医療や介護の改革課題に着手できるかが問われます。今年度末までの議論がカギです。署名・宣伝活動を旺盛にしていきましょう。

介護保険については、①介護保険料の2割化、②要介護1、2の総合事業への移行、③介護保険料の徴収を40歳から20歳に引き下げる、④ケアプランの有料化などが、取り上げられようとしています。

他にも、①国保の保険税の水準の統一の加速、②後期高齢者医療制度・保険料のさらなる引き上げ、③年金のマクロ経済スライドの適用などです。

2023年度の年金額は、前年度と比べ、68歳以上は1.9%増、67歳以下は2.2%増となることが決まりました。物価の上昇が続く中、3年ぶりの増額ですが、賃金や物価より低い伸び率にとどまるため、実質的にはマクロ経済スライドの適用により0.6%の目減りとなります。

地域に社保協があることで、議会構成も変わってきます。社保協は、どの会派、政党とも対等平等の立場です。新座社保協の経験を全国に発信していきたいと思っています。

新座市社会保障推進協議会総会

(にいざ民報 2023年3月19日 No.1984)