令和5年度一般会計予算(総額567億円)が可決 削減した福祉戻す動議は公明党・政和会・由臨会が反対

3月23日、新座市議会本会議で、令和5年度新座市一般会計当初予算(総額567億4300万円、令和4年度比で31億5800万円増)の採決が行われました。日本共産党と市民と語る会は反対し、公明党、政和会、由臨会が賛成し可決しました。

予算の組替え動議を否決

採決前に、日本共産党が「予算を組み替えて、削減された福祉等を戻すことを求める」動議を提案しましたが、公明党、政和会、由臨会の反対で否決されました。(下表)

議案に対する各議員の賛否状況(賛成○反対×)

嶋田好枝市議が討論

日本共産党の嶋田好枝市議が令和5年度当初予算に対する反対討論を行いました。

嶋田市議は、4つの点を挙げ反対しました。

①新座市減債基金条例を新たに制定し11億7千万円を積んだことだ。財政調整基金は、ため込むだけでは意味がない。市民のために使ってこそ生きるものだ。それを、減債基金に積むことによって、財政調整基金が少なくなったかのように見える事になる。それよりも、市民生活向上のためにお金を使うべきだ。減債基金条例を制定し、基金を積み上げることに反対だ。

②学校施設整備基金として2億円積むことに反対だ。昨年度20億円を積み立てたが、現在使われていない。さらに2億円積み増す必要はない。

③大和田ファミリープールの跡地を6億6755万円で売却することに反対だ。すぐに売却するのではなく、市民の意見を聞き、有効な使いみちを検討すべきだ。

削減された事業の復活を

④財政非常事態宣言で削減された事業が復活していない。早期に復活すべきだ。主なものを述べる。

  • 18歳までの通院医療費は無料にすべきだ。全国的に18歳までの医療費の無料化が広がっている。早期に実現すべき。
  • スズメバチ駆除は、市民負担をなくすように補助を復活させるべき。
  • 福祉の里体育館は、夜間利用を元に戻すこと。
  • 広報にいざのページ数を12ページから元の16ページに戻すこと。
  • 高齢者いきいき広場は、自主運営になっている3日間を、元のように市が運営すること。
  • 敬老祝い金は、88歳、99歳にも支給すべきだ。
  • 障がい者通所施設体制強化補助金は、減額すべきではない。
  • 重度障がい者福祉手当については、5000円のままで、元の8000円に戻っていない。
  • 障がい者の福祉タクシー利用券、自動車燃料購入費助成、鉄道・バスICカード助成について、元の額に戻すべきだ。

以上の点から、評価する部分もあるが、令和5年度一般会計予算に反対する。

(にいざ民報 2023年4月2日 No.1986)