止まらない燃料漏れ 駅前や学校周辺など 西武バス新座営業所

3月29日、日本共産党の小野大輔市議が、西武バスの燃料漏れが頻発している問題について、朝霞地区一部事務組合議会で消防局長に対して一般質問しました。

西武バス新座営業所から出発しているバスから燃料漏れが頻発しています。2022年の11月24日に消防局が査察に入った後も燃料漏れが報告されています。(写真・下表)

新座営業所内で貼り出された貼り紙
新座営業所内で貼り出された貼り紙

バスからは破裂音も

この問題は、西武バスの職員から共産党の嶋田議員に「西武バスの軽油が道路に漏れ出す、燃料漏れが頻発している」という告発が寄せられていたものです。しかも、駅前ロータリー、学校周辺など、人が集まるバス停で燃料漏れを起こしています。燃料がバス内部で引火するような事態になれば大惨事になります。2022年4月1日起こった燃料漏れでは、破裂音がしてボルトが破損しています(職員談)。

原因はヒューマンエラー

燃料漏れの原因は、燃料の入れすぎと燃料タンクの蓋が締まっていなかったことです。簡単なヒューマンエラーです。

バスの燃料を入れるのはそのバスに乗る運転手です。新座営業所で軽油を入れます。バスの燃料タンクの蓋は三つ爪になっていますが、経年劣化し、三つの爪が変形するために閉まりにくくなります。バス会社の人手不足によって職員の入れ替わりが多くなっています。はっきりとはわかりませんが、このような事が、蓋がきちんと閉められていない原因になっています。

モニターでは管理不能

新座営業所では、監視カメラを置いていますが、燃料漏れは改善されませんでした。監視カメラを置いてもモニターをチェックするだけでは、三つ爪の蓋をチェックすることはできません。西武バス以外の会社では、給油のために常時人を配置している営業所もあります。

営業所の管理体制は、法的には、問題がないのかもしれません。しかし、これだけ燃料漏れを頻発しているわけです。道義的な問題があります。さらに、多くの人を乗せて走るバスが燃料漏れを頻発している状態で営業させていいわけがありません。こうした状況を説明し、一般質問を行いました。

質問 新座営業所が起こした燃料漏れはどれだけあったか?

消防局長 2021年は0回、2022年6回、2023年は1回だ。

質問 査察は何回行ったのか?

消防局長 2021年12月に1回、2022年4月、11月に1回づつ行っている。

質問 どのような指導を行ったのか?

消防局長 燃料を入れる際に自動ストップで止めること。燃料キャップを締めることについて注意している。

西武バスだけで頻発

質問 燃料漏れは地区内の他のバス業界やトラック業界でも起こっているのか?

消防局長 地区内でスクールバスで1件燃料漏れがあった。

質問 査察後、燃料漏れが起こっている。査察の効果がないのではないか?

消防局長 改善はあったと考えている。

質問 監視カメラとモニターではチェックできないのではないか?

消防局長 監視体制としては問題はない。

質問 重大事故が発生した場合、誰が責任をとるのか?西武バスの社長、新座営業所長、消防局どこになるのか?

消防局長 消防局としては、査察を何度も行っている。責任は局には及ばないと考えている。

行政の厳しい指導で 人を配置する管理体制を

質問 査察を行っても、燃料漏れが起こっている。責任の一端は県南西部消防局にある。バス会社が、燃料漏れに対して真剣な対応をしていないという事ならば、大問題だ。燃料漏れをそのままにするということは、朝霞地区内の市民の命が危険にさらされている状況だ。消防局では、行政処分・行政指導などの厳しい指導を行う事ができる。新座営業所に常時給油できる人を配置させるなど、燃料漏れを頻発させない対応が必要なのではないか?

消防局長 行政処分はできない。今後、燃料漏れが起こった場合、文書で行政指導を行う。


新座営業所(西武バス)が起こした燃料漏れ(消防局以外に西武職員のみが対応したものを含む)

2021年

9月3日 清瀬駅北口
9月7日 ひばりケ丘駅北口
12月9日 東久留米駅北口
12月 新座消防署が査察

2022年

4月1日 1回目清瀬駅北口 2回目清瀬第八小学校前 車両不具合(燃料キャップが緩んでいた。キャップ不備、2回目は、破裂音がした。ボルトが壊れた)
4月22日 ひばりケ丘駅北口
4月24日 本多一丁目交差点
4月 新座消防署が査察
5月7日 東久留米駅、東久留米団地折り返し等
6月7日 清瀬駅北口
10月5日 ひばりケ丘駅北口バス折り返し場等
10月15日 東久留米駅北口折り返し場等
11月15日 朝霞台駅北口
11月 新座消防署が査察

2023年

2月20日 ひばりケ丘北口

(にいざ民報 2023年4月9日 No.1987)