学童保育は指導員と子ども・保護者の信頼が大切 一体運営ではなく指導員の処遇改善が必要

石島よう子市議
石島よう子市議

新座市は来年度から、同じ小学校にある学童保育とココフレンド(放課後の子どもの居場所)は、同じ事業者が管理運営する一体運営を進める、という方針を示しました。現在、学童保育は社会福祉協議会、ココフレンドはシダックス(株)が運営している片山小、池田小、陣屋小の学童保育の運営を、ココフレンドと同じシダックスに変えるとしています。

石島議員は、一般質問でこの問題を取り上げ、シダックスに変えるお知らせが配られた保育室の保護者の、次のような声を紹介し、市の考えを質しました。

「子どもの性格やその日の状態をきちんと把握してくれ、お迎えの時の話やお便りで子どもたちの様子がよくわかる。家庭の事もよく聞いてくれる。子どもたちの『何で?』の声に向き合って、心身とも豊かになるように努力をしてくれている。子どもたちの成長を一緒に考えてくれる指導員の存在は大きい。時間をかけてできた信頼関係があると感じている。シダックスは指導員の入れ替わりが多いと聞いている。市の説明には何も変わりませんと書いてあるが心配だ」

質問学童保育の指導員は、継続した雇用での経験や研修によって保育の向上させ、子どもたちと信頼関係をつくっていくことが欠かせない。なぜ一体運営にするのか。経費の削減とはどのようなことか。

答弁(市長)学童とココフレンドを一体運営することで、安全安心で安定的な運営を行うことができると考える。スムーズな情報共有や協力体制の構築を期待している。

答弁(教育委員会)教育委員会が運営するココフレンドのスタッフ確保が難しくなった。両方をシダックスが運営することでスタッフの確保、合同イベントの実施による連携強化で安全安定的な運営につながっている。経費削減とは、シダックスに委託することで人事管理や消耗品の管理等の職員削減ができるということ。

質問学童保育とココフレンドのスタッフが兼務可能ということは指導員の入れ替わりが多いことにつながり、安定雇用ということとは違う。学童保育指導員の定着や欠員の解消が課題となっている。近隣市は社協の正規職員だが、処遇改善を検討しているか。

答弁社会福祉協議会の指導員の処遇改善は考えなくてはいけないという認識で、社協にも検討した提案書を出して欲しいと話している。正規職員化までは考えていない。

一体運営ではなく指導員の処遇改善が必要

(にいざ民報 2023年7月9日 No.1998)