苫小牧市「ゼロカーボンシティ実現に向けた取組」 室蘭市「生涯学習センター『きらん』整備運営事業」 江別市「江別市民カレッジ」を視察(文教生活常任委員会)

文教生活常任委員会は、7月11日〜13日行政視察を行い、黒田実樹議員が参加しました。

●苫小牧市は人口16万7千人でアイスホッケーが盛んです。2021年8月にゼロカーボンシティ宣言を行い、全庁、地域事業所、町内会を含めた地域ぐるみでの取組を進めています。

今年度から2年間、「ゼロカーボン×ゼロごみ大作戦」と題し市民参加型の事業を展開しています。

  • ゼロカーボン講演会
  • 未来創造こども会議
  • ゼロカーボンハウス促進補助事業(住宅用太陽光パネル、蓄電池等への補助)を始めとした17事業
  • 環境対策に取り組む市内事業者を動画で紹介する「突撃!とまエコ企業」
  • ゼロカーボン支援コンサルティング事業
  • 市内中小企業の省エネ再エネ設備導入に対する補助「ゼロカーボン推進事業」

など、メニューも多く設置されています。各町内会にも協力を仰ぎ、ゼロカーボンの担当者を配置しているなど、市民を巻き込んだ取組のヒントが詰まっていました。

●室蘭市は、炭鉱から鉄道が引かれ明治末期には道内一の石炭積出港に、「鉄の町」として急成長を遂げました。太平洋戦争末期には米軍から艦砲射撃を受け、1100人以上の市民が犠牲になりました。多くの公共施設は人口最盛期の昭和30〜40年に建設され、耐震性能不足(21施設のうち18施設がNG)となり、複合公共施設の整備方針が定められました。

DBO方式を採用し、生涯学習センター整備運営事業の他、駐車場整備運営事業、余剰地活用事業として「ビジネスホテル事業(移住お試し住宅機能室6室を含む165室)で構成されています。

生涯学習センターは①貸館機能(工芸スタジオ、料理スタジオ、研修室、音楽スタジオ、茶室、多目的室等)②市民活動センター③ブックパーク(図書室)④キッズパーク(子どもの遊び場)⑤カフェ機能を持ち、令和4年は26万人が利用し、世代や分野を越えた人が交流する拠点になるよう、様々な工夫が凝らされています。

●江別市は、市内4大学や社会教育関係団体主催の市民向け講座の情報を一元管理し、市民が学ぶ機会を提供しています。希望者にカレッジ手帳を配布し受講後に単位(シール)を交付、取得単位数によって学位を授与するなどアイデアを凝らしていますが、単位をとることが目的化してしまい、仕組みを見直す検討も始めているとのことでした。多様な受講生の参加をいかに促進するか、課題は新座市と一緒だなと思いました。

文教生活常任委員会 行政視察

(にいざ民報 2023年8月6日 No.2001)