国保税 自民、公明などの賛成多数で値上げ決める 黒字なのに値上げして、そっくり基金に積む
3月19日、新座市国民健康保険税条例の値上げ案が本会議で17対8の賛成多数で可決しました。日本共産党の笠原進市議は、多くの傍聴者から「そうだ」の声がかかる中、以下のように反対討論をしました。
(1)今回の値上げ案は毎年5000円程度7年連続値上げし、7年後には一人平均約3万円増となる値上げ案の一年目だ。国保会計は黒字で医療費が不足するための値上げではない。約1億9000万円値上げして2億1000万円そっくり基金に積む。到底許せない。
(2)県は「赤字解消」と称して一般会計からの繰入金をゼロにせよというが、国が補助金を減らした分を一般会計繰入金で補ってきたのが現実だ。繰入を続ければ値上げの必要はない。
(3)埼玉県には納付金を納めればよいだけで、どのように保険税を集めるかは市が決めていいことだ。県の意向を忖度して市は6対4に近づこうと応益割を上げた。
(4)国保は社会保障である。国保税は今でも、他の健保組合の1・7倍~1・8倍高い。値上げすればますます滞納者が増える。子どもや家族が多いほど負担増だ。
(5)市民に大きな負担を強いる。きちんと市民説明会を開くべきだと述べ値上げに反対しました。各市議の討論の概要は下記の通りです。
日本共産党も参加する新座市社会保障推進協議会は約一ヵ月で6825筆の反対署名を集めて市長に提出。引き続き声を上げていきましょう。
賛成討論から
◎激変緩和の措置がなされている。国保は最後のセーフティーネットだからより安定した財政運営に。(池田市議・政和会)
◎広域化でより安定的、持続可能な財政運営になるだろう。これまで中間所得者に負担がかかっていたのでバランスを取る。(亀田市議・公明党)
◎一般会計からの繰入は国保に入っていない市民は二重取りと感じている。今が安ければいいと言っているとつけが回ってくる。6年間連続なら私は反対する。(川上市議・公明党)
反対討論から
◎40代で子ども二人世帯は23万円が6年後に53万円になり他組合の2・5倍になる。今まで新座市が応能割87、応益割13と低所得者に配慮してきたのは誇るべきことだ。市民に何の落ち度もないし値上げの理由がない。(辻市議・共産党)
◎激変緩和というがゆっくり値上げしているだけだ。6年間市が繰入金を入れて負担すればよい。賛成の方も一般会計からの繰入を評価すると言った。これからも繰入をすればよい。(高邑市議・市民と語る会)
◎払えない人が増え医者にかかれない人も増える。騙しだまし受診を延ばして重篤になりかえって医療費が増える。払えない人に値上げしていくのは反対だ。(木村市議・市民と語る会)
説明会は実施する
笠原進市議の一般質問の中で市長は国保税値上げについて議決後速やかに住民説明会を行うと答弁しました。
(にいざ民報 2018年3月25日 No.1758)