さいたま市引きこもり相談センターを視察 厚生常任委員会

石島よう子議員

新座市議会厚生常任委員会は7月26日、「さいたま市ひきこもり相談センター」を視察し、取組について話を伺いました。

政令市であるさいたま市は法に基づいて、こころの健康センターの中に「引きこもり相談センター」を設置しています。保健師・心理士・精神保健福祉士等の資格を持つ4人の職員が、専任の引きこもり支援コーデイネーターとして、社会参加に向けて、家族以外の人と接することを目的に継続支援しています。

H27年度からは相談支援の一部として、福祉や医療等を学び、引きこもりに理解ある大学生をサポーターとして養成し、話し相手になったり、ゲームをしたり、同伴外出を行うリレートサポーター訪問事業を実施しています。その他、当事者や家族のグループ活動、講演会、職員の研修、引きこもり対策協議会を通じた地域連携といった取組を行っています。

印象に残った話は、中高年の引きこもりと若者の引きこもりでは、使えるサービスが違ってくるけれど相談のスタンスは変わらない。自立とは、その人その人によって違い、何がゴールなのか決められない。どの状態が良いのかは、その人その人による。年齢よりも個別の事情に応じて支援することが大切と考えている。引きこもるにはそれなりの理由や事情があり、安心して引きこもれる状況をつくっていく。家の中で緊張状態が起こると、かえって閉じこもったりしてしまう。いろんな受け皿があることで、様々な人が生きやすい社会になっていく。すぐ解決できると思って相談に来る方もいるが、一緒に関わっていく中で、抱え込んで困っている人たちにどう一歩を踏み出してもらうかが課題。こうした職員の、当事者に寄り添った話です。

(記・石島市議)

(にいざ民報 2019年8月4日 No.1822)