大軍拡に反対 宗教者が行動 東京・渋谷

宗派を超えた宗教者らが11日、東京・渋谷駅前で大軍拡に反対する行動を行いました。岸田政権が憲法違反の敵基地攻撃能力保有や軍事費倍増などを盛り込んだ「国家安全保障戦略」などの3文書改定に突き進もうとしていることに対し、「武力で平和はつくれない」と声を上げました。

カトリック信者の女性(77)=江東区=は、憲法があったから、日本は77年間戦争をせず、人殺しをしていないと強調。「軍備を増強し、日本から先に相手国にミサイルを撃つことを日本政府は考えています。これは先制攻撃。大事なのは戦争にならないように普段からどうするかです」と訴えました。

日本山妙法寺僧侶の武田隆雄さんは「大軍拡ということになると実質改憲で、9条があってもアメリカと一緒に戦争する方向性がはっきりします。大増税ということになると、国民の生活は成り立たない。今が声を上げるべき大事な時です」と話しました。「日本カトリック正義と平和協議会」の昼間範子さんは「日本は外交が怠慢。私たちは政府に、外交力のために勉強しろというべきです」と述べました。

宗教者らは「対話で外交。11兆円の軍事費を暮らしや福祉にまわそう。敵基地攻撃能力反対」とコールを繰り返しました。途中で通りかかった修道女の集団が、笑顔で手を振る場面もありました。

「武力で平和はつくれない。軍事費は国民の暮らしや福祉にまわそう」とコールする宗教者ら=11日、東京都渋谷区
「武力で平和はつくれない。軍事費は国民の暮らしや福祉にまわそう」とコールする宗教者ら=11日、東京都渋谷区

【しんぶん赤旗 11月12日より】

(にいざ民報 2022年11月20日 No.1969)