市道舗装修繕計画などを策定 道路の修繕費は約2倍に

3月議会の建設常任委員会でインフラ整備部長から、①市道舗装修繕計画、②橋りょう長寿命化修繕計画、③公共下水道事業経営戦略の改定について報告がありました。

①市道舗装修繕計画 予算規模は年間3億円

平成30年に策定した計画に最新の舗装状況を反映して見直した計画で、1・2線幹線道路に位置付けられた36路線(延長約57km)が対象です。路面性状測定を行い、舗装のひび割れ、わだち掘れ、平坦性を測定し、MCI値(舗装の維持管理指数)で評価したものを路線ごとに分析し、路線の重要度などを考慮して優先順位を付けた計画です。

今後40年間のシュミレーションを実施した結果、40年後も良好な管理水準でキープするためには、年間約3億円の修繕費が必要だということが判明したと説明がありました。過去数年間の修繕費は約1億6千万円の規模だったということです。

あわせて令和5年度〜9年度の5年間で修繕を予定する路線も示されました。

令和5年度に舗装修繕する路線
産業道路、新座中央道り、市場坂道り、ふるさとナイキ通り 北野中央道り、増木あすか通りです。

令和6年度〜9年度
水道道路や平林寺大門通り、畑中公民館通り、東福寺通りなど13路線。

②橋りょう長寿命化 修繕計画

新座市が管理する橋は68橋あり、そのうち15m以上が29橋、15m未満が39橋あります。関越自動車道に架かる橋は昭和45年〜46年に13橋が同時期に建設されるなど、将来同時期に架け替えを行う可能性があります。そのため新座市では、予防保全型の対策に取り組んできましたが、5年に1回の点検が義務化され、長寿命化修繕計画を見直したと説明がありました。

ポールカメラやドローン、画像診断技術等を活用して、今後5年間で点検費用を1割縮減します。また2橋を撤去の対象として検討したということです。令和5年度〜6年度は共産党の嶋田好枝議員が一般質問で撤去を求めていた、老朽化で使用禁止になっている西武鉄道に架かる新堀歩道橋の撤去工事が行われます。

旧市場坂橋も今後、撤去を検討しているということです。小野由美子議員は「旧市場坂橋は、地元の協力によって造られた思い入れのある橋で、現在車やバイクが通らない安全に歩ける橋になっています。地元の意見をよく聞いて欲しい」と要望しました。

14年度までの10年間の維持補修工事
千代田橋、向橋、前原橋、宮上橋、隅屋敷橋、樋之橋、中郷橋、菅沢歩道橋、貝沼橋、市場坂橋、栗原橋、馬喰橋、隅屋敷水路、野火止水路橋高橋

③公共下水道事業経営戦略

新座市の公共下水道は供用開始以来40年以上経過しています。今後、施設の老朽化や人口減少に伴う使用料収入の減少など、厳しい経営になることが見込まれる中、「持続的な快適環境の実現にむけて」「防災のまち新座の実現にむけて」の基本理念を掲げた、新座市公共下水道事業経営戦略(令和5年度〜14年度)を改定しました。

10年間のシュミレーションでは、国交省が示している財政目標には達しています。しかし、埼玉県に支払う汚水処理費が値上げされる可能性もあるので、5年毎の県の見直しに合わせて、下水道使用料の改定が必要かどうか検証する、と説明がありました。

今後10年間で、豪雨時の溢水対策になる雨水管などの整備と老朽化した雨水管更新の事業は59億4千万円、汚水管整備事業は31億5千万円の計画となっています。

(にいざ民報 2023年3月12日 No.1983)